【 107 】 外皮用薬 18―①【複方サリチル酸メチル精】

外皮用薬
スポンサーリンク

成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方サリチル酸メチル4.0ml
日本薬局方トウガラシチンキ10.0ml
日本薬局方d‐又は dl‐カンフル5.0g
基剤日本薬局方エタノール適量
全量100ml
外皮用薬 18―①
スポンサーリンク

製造方法

以上をとり,酒精剤の製法により製する。

用法及び用量

適宜,患部に塗布する。

効能又は効果

リウマチ,肩こり,筋肉疲労,しもやけ,挫傷,頭痛,歯痛,のどの痛み,筋肉のはれ,筋肉のこり,関節痛,神経痛,筋肉痛,腰痛,筋ちがい,うちみ,ねんざ

貯蔵方法及び有効期間

気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
サリチル酸メチル(C8H8O3:152.15)4.2~5.2W/V%及び
d‐又はdl‐カンフル 4.5~5.5W/V%を含む。

性状

本品は帯赤黄色の液で,特異なにおいがあり,味はやくようである。

確認試験

(1) 本品 1mL に希エタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,塩化鉄(Ⅲ)試液 1 滴を加えるとき,液は紫色を呈する(サリチル酸メチル)。

(2) 本品 1mL にクロロホルム 10mL を加えてよく振り混ぜ,試料溶液とする。別にサリチル酸メチル 0.04g をクロロホルム 10mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン・クロロホルム混液(4:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液及び標準溶液から得たスポットの Rf 値は等しい。また,この薄層板に塩化鉄(Ⅲ)試液を均等に噴霧するとき,標準溶液から得たスポット及びそれに対応する位置の試料溶液から得たスポットは,紫色を呈する。

(3) 本品 10mL を水浴上で蒸発乾固し,残留物をエタノール(95)1mL に溶かし,試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフ用カプサイシン 1mg をエタノール(95)3mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 20μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にジエチルエーテル・メタノール混液(19:1)を展開溶媒として約10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに 2,6‐ジブロモ‐N‐クロロ‐1,4‐ベンゾキノンモノイミン試液を均等に噴霧し,アンモニアガス中に放置するとき,試料溶液から得たスポットは,標準溶液から得た青色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(4) 本品そのままを試料溶液とする。別に dl‐カンフル 0.05g をエタノール(95)1mLに溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。
試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・シクロヘキサン・酢酸(100)混液(5:4:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得たスポットは,標準溶液から得た黄赤色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

定量法

本品 1mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,アセトンを加えて50mL とし,試料溶液とする。別に定量用サリチル酸メチル約 0.05g 及び d‐又は dl‐カンフル標準品約 0.05g を精密に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,アセトンを加えて 50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 2μL につき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するサリチル酸メチル及び d‐又はdl‐カンフルのピーク面積の比 QTa,QTb,QSa 及び QSb を求める。

サリチル酸メチル(C8H8O3)の量(mg)
=定量用サリチル酸メチルの量(mg)×QT/QS

d‐又は dl‐カンフル(C10H16O)の量(mg)
=d‐又は dl‐カンフル標準品の量(mg)×QTb/QSb

内標準溶液 安息香酸エチルのアセトン溶液(1→100)

操作条件

検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径約 3mm,長さ約 3m のガラス管に,ガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール20Mをシラン処理した180~250μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に 10%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:150℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:dl‐カンフルの保持時間が約 5 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 2μL につき,上記の条件で操作するとき,dl‐カンフル,安息香酸エチル,サリチル酸メチルの順に流出し,完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方サリチル酸メチル4.0ml5.923.60
日本薬局方トウガラシチンキ10.0ml2.7927.90
日本薬局方d‐又は dl‐カンフル5.0g7.336.50
基剤日本薬局方エタノール適量1.73148.78
全量100ml236.78

コメント

タイトルとURLをコピーしました