【 387 】 K182【麻子仁丸料】

成分及び分量または本質

製造方法

以上の切断又は破砕した生薬をとり，1 包として製する。

用法及び用量

本品 1 包に水約 500mL を加えて，半量ぐらいまで煎じつめ，煎じかすを除き，煎液を 3 回に分けて食間に服用する。上記は大人の 1 日量である。
15 才未満 7 才以上 大人の 2/3，
7 才未満 4 才以上 大人の 1/2，
4 才未満 2 才以上 大人の 1/3，
2 才未満 大人の 1/4 以下を服用する。

効能又は効果

体力中等度以下で，ときに便が硬く塊状なものの次の諸症：便秘，便秘に伴う頭重・のぼせ・湿疹・皮膚炎・ふきでもの（にきび）・食欲不振（食欲減退）・腹部膨満・腸内異常醗酵・痔などの症状の緩和

貯蔵方法及び有効期間

密閉容器

規格及び試験方法

性状

本品はカンゾウのにおいがある。

確認試験

本品 1 包を白紙上に広げ，各生薬を外観的に選別し，それぞれの生薬につき，次の試験を行う。

（１） マシニン
わずかに偏平な卵球形を呈し，長さ 4～5mm，径 3～4mm，外面は灰緑色～灰褐色を呈する。一端はややとがり，他の一端には果柄の跡があり，両側には稜線がある。外面はつやがあり，白色の網脈模様がある。果皮はやや堅い。種子はやや緑色を帯び，内部には灰白色の胚乳がある。100 粒の質量は 1.6～2.7ｇである。ほとんどにおいはないが，かめば香ばしく，味は緩和で油様である。
横切片を鏡検するとき，外果皮は 1 層の表皮からなり，中果皮は柔組織，色素細胞層，及び短小細胞列からなり，内果皮は 1 層の放射方向に長い石細胞層からなる。種皮は管状細胞層と海綿状組織からなる。種子の内側には 1 層の柔細胞からなる周乳と 1 層～数層の柔細胞からなる内乳がある。胚の大部分は柔組織からなり胚軸の中央及び子葉の各部に維管束が認められる。胚の柔組織にはアリューロン粒及び油滴を含む。
また，「マシニン」の確認試験を準用する。

（２） シャクヤク 外面は褐色～淡灰褐色を呈し，横断面はち密で淡灰褐色を呈し，木部には淡褐色の放射状の線がある。わずかに特異なにおいがあり，味は初めわずかに甘く，後に渋くてわずかに苦い。
また，「シャクヤク」の確認試験を準用する。

（３） キジツ
外面は濃緑褐色～褐色でつやがなく，油室による多数のくぼんだ小点がある。切断面は淡灰褐色を呈し，内果皮を付ける部分は褐色を呈する。特異なにおいがあり，味は苦い。
また，「キジツ」の確認試験を準用する。

（４） コウボク
外面は灰白色～灰褐色を呈し，内面は淡褐色～褐色，切断面は淡赤褐色を呈し，繊維性である。わずかに芳香があり，味は苦い。
横切片を鏡検するとき，コルク層は厚く，ほぼ等径性の石細胞が環状に内接する。一次皮部は狭く，内しょう部には繊維群が点在し，二次皮部の放射組織間には師部繊維群が階段状に並ぶ。油細胞の多数は一次皮部に，少数は二次皮部に散在し，狭い放射組織内にも認められることがある。
また，「コウボク」の確認試験を準用する。

（５） ダイオウ
暗褐色～黄褐色～淡褐色を呈し，ルーペ視すると入り組んだ不規則な模様がある。質はおおむね粗で繊維性ではない。特異なにおいがあり，味はわずかに渋くて苦い。かめば細かい砂をかむような感じがあり，だ液を黄色に染める。

（６） キョウニン
種皮は褐色で，表面にはすれて落ちやすい石細胞となった表皮細胞があって，粉をふいたようである。切断面は類白色である。味は苦く，油ようである。
表皮の表面を鏡検するとき，数個ずつ集合する石細胞はおおむね円形で，その細胞膜は均等に著しく厚くなり，径 60～90μm，側面視では鈍三角形で，細胞膜は先端部で著しく厚い。
また，「キョウニン」の確認試験を準用する。

乾燥減量

10％以下。

灰分

6％以下。

備考

麻子仁丸料

薬価

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