【 25 】 抗ヒスタミン薬 4―①【アレルギー用剤2号A】

抗ヒスタミン薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方クロルフェニラミンマレイン酸塩0.012g
日本薬局方リボフラビン酪酸エステル0.012g
日本薬局方ピリドキシン塩酸塩0.05g
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量
全量3.0g
抗ヒスタミン薬 4―①
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。クロルフェニラミンマレイン酸塩に替えて,クロルフェニラミンマレイン酸塩散1%を用いてもよい。

用法及び用量

1 回量を次のとおりとし,1 日 3 回,食後服用する。
大人(15 才以上)1 包 1.0g,
11 才以上 15 才未満 大人の 2/3,
7 才以上11 才未満 大人の 1/2,
3 才以上 7 才未満 大人の 1/3,
1 才以上 3 才未満 大人の 1/4

効能又は効果

湿疹・かぶれによるかゆみ,じんましん,鼻炎

貯蔵方法及び有効期間

遮光した密閉容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
クロルフェニラミンマレイン酸(C16H19ClN2・C4H4O4:390.87)0.36~0.44%,
リボフラビン酪酸エステル(C33H44N4O10:656.73)0.36~0.44%及び
ピリドキシン塩酸塩(C8H11NO3・HCl:205.64)1.50~1.83%を含む。

性状

本品は淡黄色の粉末である。

確認試験

(1) 本品 1.0g に薄めたメタノール(7→10)5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にリボフラビン酪酸エステル 4mg 及びピリドキシン塩酸塩 0.016g をそれぞれ薄めたメタノール(7→10)5mL に溶かし,標準溶液(1)及び標準溶液(2)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にアセトン・ヘキサン・メタノール・酢酸(100)混液(10:8:1:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(波長254nm 及び 365nm)を照射するとき,試料溶液から得た 2 個のスポットは,標準溶液(1)及び標準溶液(2)から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2) 本品 0.4g に薄めたメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にクロルフェニラミンマレイン酸塩 3mg をメタノール 10mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・エタノール(95)・アンモニア水(28)混液(15:5:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得たスポットは,標準溶液から得た黄赤色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

定量法

(1)本品約 0.5g を精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたアセトニトリル(1→2)を加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用クロルフェニラミンマレイン酸塩約 0.02g を精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→2)を加え,正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,薄めたアセトニトリル(1→2)を加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するクロルフェニラミンマレイン酸塩のピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

クロルフェニラミンマレイン酸塩(C16H19ClN2・C4H4O4)の量(mg)
=定量用マレイン酸クロルフェニラミンの量(mg)×QT/QS × 1/10

内標準溶液 パラオキシ安息香酸イソアミルのアセトニトリル溶液(1→10000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:260nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 2.0g を薄めたリン酸(1→1000)1000mL に溶かす。この液 500mL にアセトニトリル 500mL を加える。
流量:クロルフェニラミンマレイン酸塩の保持時間が約 7 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,クロルフェニラミンマレイン酸塩,パラオキシ安息香酸イソアミルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

(2)

本品約 0.5g を精密に量り,薄めたメタノール(7→10)30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(7→10)を加えて 50mLとする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用リボフラビン酪酸エステル約 0.01g を精密に量り,薄めたメタノール(7→10)に溶かし,正確に 25mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,薄めたメタノール(7→10)を加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するリボフラビン酪酸エステルのピーク面積の比 QT,及び QSを求める。

リボフラビン酪酸エステル(C33H44N4O10)の量(mg)
=定量用リボフラビン酪酸エステルの量(mg)×QT/QS × 1/5

内標準溶液 パラオキシ安息香酸ヘキシルのメタノール溶液(1→8000)

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール・水混液(75:25)
流量:リボフラビン酪酸エステルの保持時間が約 9 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ヘキシル,リボフラビン酪酸エステルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

(3) 本品約 0.1g を精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→10)30mL を加えて 10 分間振り混ぜ,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたアセトニトリル(1→10)を加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。
別にピリドキシン塩酸塩標準品約 0.01g を精密に量り,薄めたアセトニトリル(1→10)に溶かし,正確に 25mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,薄めたアセトニトリル(1→10)を加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するピリドキシン塩酸塩のピーク面積の比 QT 及び QS を求める。

ピリドキシン塩酸塩(C8H11NO3・HCl)の量(mg)
=ピリドキシン塩酸塩標準品の量(mg)×QT/QS × 1/5

内標準溶液 パラオキシ安息香酸のアセトニトリル溶液(1→5000)

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:275nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレスに 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:1‐ヘプタンスルホン酸ナトリウム1g及びリン酸二水素カリウム6.8gを水1000mLに溶かし,リン酸を加えて pH2.5 に調製する。この液 900mL にアセトニトリル 100mL を加える。
流量:ピリドキシン塩酸塩の保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,ピリドキシン塩酸塩,パラオキシ安息香酸の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方クロルフェニラミンマレイン酸塩0.012g29.70.36
日本薬局方リボフラビン酪酸エステル0.012g
日本薬局方ピリドキシン塩酸塩0.05g30.31.52
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量0.752.19
全量3.0g4.07

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