【 358 】 K155―①【理中丸】

漢方薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方ニンジン3.0g
日本薬局方カンゾウ3.0g
日本薬局方ビャクジュツ3.0g
日本薬局方カンキョウ3.0g
全量12.0g
K155―①
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製造方法

以上の生薬をそれぞれ末とし,「ハチミツ」を結合剤として丸剤の製法により丸剤 120 個とする。

用法及び用量

大人 1 日 3 回,1 回 20 個,食前又は空腹時に服用する。
15 才未満 7 才以上 大人の 2/3,7 才未満 5 才以上 大人の 1/2 を服用する。

効能又は効果

体力虚弱で,疲れやすくて手足などが冷えやすいものの次の諸症:胃腸虚弱,下痢,嘔吐,胃痛,腹痛,急・慢性胃炎

貯蔵方法及び有効期間

密閉容器

規格及び試験方法

性状

本品は淡黄白色~淡黄褐色で,ショウガのにおいがある。

確認試験

(1) ニンジン
本品の粉末 5g にメタノール 20mL を加え,還流冷却器を付けて水浴上で 15 分間穏やかに煮沸し,冷後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフ用ジンセノサイド Rg11mg をメタノール 1mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・メタノール・水混液(13:7:2)の下層を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに希硫酸を均等に噴霧し,110℃で 5 分間加熱するとき試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た赤紫色のスポットと色調及び Rf値が等しい。

(2) カンゾウ
本品の粉末 2g にエタノール(95)・水混液(7:3)10mL を加え,水浴上で 5 分間振り混ぜながら加熱し,冷後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフ用グリチルリチン酸 5mg をエタノール(95)・水混液(7:3)1mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液10μL 及び標準溶液 4μL を薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に 1-ブタノール・水・酢酸(100)混液(7:2:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た暗紫色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(3) ビャクジュツ
本品の粉末 2g に石油エーテル 30mL を加え,10 分間振り混ぜた後,ろ過する。ろ液を減圧留去し,残留物を石油エーテル 1mL に溶かし,試料溶液とする。
別にビャクジュツの粉末 0.2g をとり,試料溶液と同様に操作して標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液 10μL 及び標準溶液 4μLを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン・ベンゼン・酢酸エチル混液(14:3:3)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに p-ジメチルアミノベンズアルデヒド試液を均等に噴霧し,105℃で5 分間加熱するとき,試料溶液から得たクロマトグラムの中で,数個のスポットは標準溶液から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(4) カンキョウ
本品の粉末に,薄めたグリセリン(1→2)又は抱水クロラール 50gを水 15mL とグリセリン 10mL の混液に溶かした液を滴加して鏡検するとき,径 20~30μmの球形,卵円形又は袋状でへそが偏在するでんぷん粒を認める。

備考

理中丸

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方ニンジン3.0g17.9753.91
日本薬局方カンゾウ3.0g2.136.39
日本薬局方ビャクジュツ3.0g2.98.70
日本薬局方カンキョウ3.0g1.624.86
全量12.0g73.86

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