【 24 】 抗ヒスタミン薬 3―②【鼻炎散1号A】

抗ヒスタミン薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
局外規塩酸プソイドエフェドリン0.18g
日本薬局方アリメマジン酒石酸塩0.005g
日本薬局方カフェイン水和物0.15g
日本薬局方カンゾウ末1.5g
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量
全量4.2g
抗ヒスタミン薬 3―②
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。
アリメマジン酒石酸塩に替えて,アリメマジン酒石酸塩散 1%を用いてもよい。塩酸プソイドエフェドリンに替えて,塩酸プソイドエフェドリン散10%を用いてもよい。

用法及び用量

1 回量を次のとおりとし,1 日 3 回,食後服用する。服用間隔は 4 時間以上おくこと。
大人(15 才以上)1 包 1.4g,
11 才以上 15 才未満 大人の 2/3,
7 才以上11 才未満 大人の 1/2,
3 才以上 7 才未満 大人の 1/3

効能又は効果

急性鼻炎,アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ,鼻水(鼻汁過多),鼻づまり,なみだ目,のどの痛み,頭重(頭が重い)

貯蔵方法及び有効期間

遮光した密閉容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
塩酸プソイドエフェドリン(C10H15NO・HCl:201.69)3.9~4.7%,
アリメマジン酒石酸塩[(C18H22N2S)2・C4H6O6:746.99]0.11~0.13%及び
カフェイン水和物(C8H10N4O2・H2O:212.21)3.2~3.9%を含む。

性状

本品は淡灰褐色の粉末である。

確認試験

(1) 本品 1.0g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別に塩酸プソイドエフェドリン 0.06g をメタノール 5mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液および標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・エタノール(95)・アンモニア水(28)混液(15:5:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2) 本品 0.5g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にアリメマジン酒石酸塩 1mg 及びカフェイン水和物 0.02g をそれぞれメタノール5mL に溶かし,標準溶液(1)及び標準溶液(2)とし,グリチルリチン酸 5mg をメタノール 3mL に溶かして標準溶液(3)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に l‐ブタノール・水・酢酸(100)混液(7:2:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 3 個のスポットは,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。また,この薄層板に噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,標準溶液(1)から得たスポット及びそれに対応する位置の試料溶液から得たスポットは黄赤色を呈する。

定量法

(1) 本品約 1.0g を精密に量り,薄めたメタノール(1→2)20mL を加えて30 分間振とうし,遠心分離して上清を分取する。沈殿物についても同様に,メタノール抽出を繰り返す。全上清液中に内標準溶液 5mL を加え,薄めたメタノール(1→2)を加えて正確に 50mL とする。この液をろ過し,最初の 10mL を除いた次のろ液を試料溶液とする。
別に定量用アリメマジン酒石酸塩約 0.01g を精密に量り,薄めたメタノール(1→2)に溶かし正確に 25mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加える。
この液に定量用塩酸プソイドエフェドリン約 0.06g を精密に量って加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対する塩酸プソイドエフェドリン及びアリメマジン酒石酸塩のピーク面積の比 QTa,QTb,QSa 及びQSb を求める。

塩酸プソイドエフェドリン(C10H15NO・HCl)の量(mg)
=定量用塩酸プソイドエフェドリンの量(mg)×QTa/QSa

アリメマジン酒石酸塩[(C18H22N2S)2・C4H6O6]の量(mg)
=定量用アリメマジン酒石酸塩の量(mg)×QTb/QSb × 1/5

内標準溶液 パラオキシ安息香酸ヘキシルのメタノール溶液(1→8000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 2g を水 1000mL に溶かす。この液 300mL にメタノール700mL 加える。
流量:塩酸プソイドエフェドリンの保持時間が約 5 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,塩酸プソイドエフェドリン,パラオキシ安息香酸ヘキシル,アリメマジン酒席酸塩の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

(2) 本品約 0.1g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,更に薄めたメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用カフェイン水和物約 0.025g を精密に量り,メタノールに溶かして正確に 25mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,メタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するカフェイン水和物のピーク面積の比 QT 及びQS を求める。

カフェイン水和物(C8H10N4O2・H2O)の量(mg)
=定量用カフェイン水和物の量(mg)×QT/QS × 1/5 ×1.0928

内標準溶液 サリチルアミドのメタノール溶液(1→200)

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:275nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール・水混液(7:3)
流量:カフェイン水和物の保持時間が約 5 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,カフェイン水和物,サリチルアミドの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
局外規塩酸プソイドエフェドリン0.18g
日本薬局方アリメマジン酒石酸塩0.005g
日本薬局方カフェイン水和物0.15g9.71.46
日本薬局方カンゾウ末1.5g3.24.80
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量0.751.77
全量4.2g8.03

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