【 19 】 かぜ薬 5―②【感冒剤13号A】

かぜ薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方アセトアミノフェン0.36g
日本薬局方エテンザミド0.9g
日本薬局方クロルフェニラミンマレイン酸塩0.0075g
日本薬局方dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%0.6g
日本薬局方カフェイン水和物0.075g
日本薬局方ジヒドロコデインリン酸塩散 1%2.4g
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量
全量6.0g
かぜ薬 5―②
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。クロルフェニラミンマレイン酸塩に替えて,クロルフェニラミンマレイン酸塩散1%を用いてもよい。

用法及び用量

1 回量を次のとおりとし,1 日 3 回,食後服用する。
大人(15 才以上)1 包 2.0g,
12 才以上 15 才未満 大人の 2/3

効能又は効果

かぜの諸症状(鼻水,鼻づまり,くしゃみ,のどの痛み,せき,たん,悪寒,発熱,頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和

貯蔵方法及び有効期間

遮光した密閉容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
アセトアミノフェン(C8H9NO2:151.17)5.4~6.6%,
エテンザミド(C9H11NO2:165.19)13.5~16.5%,
クロルフェニラミンマレイン酸塩(C16H19ClN2・C4H4O4:390.87)0.11~0.14%,
dl‐メチルエフェドリン塩酸塩(C11H17NO・HCl:215.72)0.81~1.21%,
カフェイン水和物(C8H10N4O2・H2O:212.21)1.13~1.38%及び
ジヒドロコデインリン酸塩(C18H23NO3・H3PO4:399.38)0.32~0.48%を含む。

性状

本品は白色の粉末である。

確認試験

(1) 本品 1.0g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にアセトアミノフェン 0.06g,エテンザミド 0.15g 及びカフェイン水和物 0.012g をそれぞれメタノール 5mL に溶かし,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・ヘキサン混液(4:1)を展開溶媒として約 10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た 3 個のスポットは,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)から得たそれぞれのスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2) 本品 1.0g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にクロルフェニラミンマレイン酸塩 5mg をメタノール 20mL に溶かし,標準溶液(1)とする。dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%0.1g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を標準溶液(2)とする。ジヒドロコデインリン酸塩散 1%0.4g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,標準溶液(3)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・エタノール(95)・アンモニア水(28)混液(15:5:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得た 3 個のスポットは,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)から得た黄赤色のそれぞれのスポットと色調及び Rf 値が等しい。

定量法

(1)本品約 0.2g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用アセトアミノフェン約 0.12g 及び定量用カフェイン水和物 0.025g をそれぞれ精密に量り,メタノールに溶かし,正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,メタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するアセトアミノフェン及びカフェイン水和物のピーク面積の比 QTa,QTb,QSa 及び QSbを求める。

アセトアミノフェン(C8H9NO2)の量(mg)
=定量用アセトアミノフェンの量(mg)×QTa/QSa × 1/10

カフェイン水和物(C8H10N4O2・H2O:212.21)
=定量用カフェイン水和物の量(mg)×QTb/Sb × 1/10

内標準溶液 パラオキシ安息香酸のメタノール溶液(1→1400)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:275nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:薄めたリン酸(1→1000)・アセトニトリル混液(93:7)
流量:アセトアミノフェンの保持時間が約 5 分になるように調製する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,アセトアミノフェン,パラオキシ安息香酸,カフェイン水和物の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(2) 本品約 0.3g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用エテンザミド約 0.045g を精密に量り,メタノール 30mL に溶かし,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,メタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するエテンザミドのピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

エテンザミド(C9H11NO2)の量(mg)
=定量用エテンザミドの量(mg)×QT/QS

内標準溶液 安息香酸のメタノール溶液(1→100)

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:275nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:薄めたリン酸(1→1000)・メタノール混液(3:2)
流量:エテンザミドの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,エテンザミド,安息香酸の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(3) 本品約 1.2g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用クロルフェニラミンマレイン酸塩約 0.03g を精密に量り,メタノールに溶かし,正確に 100mL とする。この液 5mLを正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加えた後,メタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するクロルフェニラミンマレイン酸塩のピーク面積の比 QT 及び QS を求める。

クロルフェニラミンマレイン酸塩(C16H19ClN2・C4H4O4)の量(mg)
=定量用クロルフェニラミンマレイン酸塩の量(mg)×QT/QS × 1/20

内標準溶液 パラオキシ安息香酸 n‐アミルのメタノール溶液(1→15000)

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:260nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 2.0g を薄めたリン酸(1→1000)1000mL に溶かす。この液 500mL にアセトニトリル 500mL を加える。
流量:クロルフェニラミンマレイン酸塩の保持時間が約 7 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,クロルフェニラミンマレイン酸塩,パラオキシ安息香酸 n‐アミルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(4) 本品約 0.6g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用 dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%約 0.06g 及びジヒドロコデインリン酸塩散 1%約 0.24g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対する dl‐メチルエフェドリン塩酸塩及びジヒドロコデインリン酸塩のピーク面積の比 QTa,QTb,QSa及び QSb を求める。

dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%の量(mg)
=定量用 dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%の量(mg)×QTa/QSa

ジヒドロコデインリン酸塩散 1%の量(mg)
=定量用ジヒドロコデインリン酸塩散 1%の量(mg)×QTb/Sb

内標準溶液 パラオキシ安息香酸イソアミルのメタノール溶液(1→2000)

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 6.0g を薄めたリン酸(1→1000)1000mL に溶かす。この液 600mL にアセトニトリル 400mL を加える。
流量:リン酸ジヒドロコデインの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,ジヒドロコデインリン酸塩,dl‐メチルエフェドリン塩酸塩,パラオキシ安息香酸イソアミルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方アセトアミノフェン0.36g7.32.63
日本薬局方エテンザミド0.9g7.87.02
日本薬局方クロルフェニラミンマレイン酸塩0.0075g29.70.22
日本薬局方dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%0.6g7.34.38
日本薬局方カフェイン水和物0.075g9.70.73
日本薬局方ジヒドロコデインリン酸塩散 1%2.4g7.518.00
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量0.751.24
全量6.0g34.22

感冒剤13号Aの作り方動画

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