黄連解毒湯:オウレンゲドクトウは肘後方・外台秘要に記載されている漢方です。
黄連解毒湯はエキス剤として医療用医薬品となっています。
成分及び分量または本質
規格 | 成分名称 | 分量 | |
日本薬局方 | オウレン | 1.5g | |
日本薬局方 | オウゴン | 3.0g | |
日本薬局方 | オウバク | 3.0g | |
日本薬局方 | サンシシ | 3.0g | |
全量 | 10.5g |
製造方法
以上の切断又は破砕した生薬をとり,1 包として製する
用法及び用量
本品 1 包に水約 500mL を加えて,半量ぐらいまで煎じつめ,煎じかすを除き,煎液を 3 回に分けて食間に服用する。上記は大人の 1 日量である。
15 才未満 7 才以上 大人の 2/3,
7 才未満 4 才以上 大人の 1/2,
4 才未満 2 才以上 大人の 1/3,
2 才未満 大人の 1/4 以下を服用する。
効能又は効果
体力中等度以上で,のぼせぎみで顔色赤く,いらいらして落ち着かない傾向のあるものの次の諸症:鼻出血,不眠症,神経症,胃炎,二日酔,血の道症,めまい,動悸,更年期障害,湿疹・皮膚炎,皮膚のかゆみ,口内炎
貯蔵方法及び有効期間
密閉容器
規格及び試験方法
性状
本品は特異なにおいがある。
確認試験
本品 1 包を白紙上に広げ,各生薬を外観的に選別し,それぞれの生薬につき,次の試験を行う。
(1) オウレン
根茎の径は 2~7mm で,外面は灰黄褐色~褐色を呈し,輪節及び多数の根の基部を認め,横断面はやや繊維性で,コルク層は淡灰褐色,皮部は黄褐色,木部は黄色,髄は黄褐色である。味は極めて苦く,残留性で,だ液を黄色に染める。
横切片を鏡検するとき,コルク層は薄膜のコルク細胞からなり,皮部柔組織中にはコルク層に近い部位に石細胞群,形成層に近い部位に黄色の師部繊維の認められるものが多い。
木部は主として道管,仮道管,木部繊維からなり,放射組織は明らかで,髄は大きく,髄中には石細胞あるいは厚膜木化した細胞を伴った石細胞を認めることがある。柔細胞には細かいでんぷん粒を含むが,結晶を含まない。
また,「オウレン」の確認試験を準用する。
(2) オウゴン外面は黄褐色~暗褐色を呈し,切断面は黄色~帯褐黄色を呈し,縦に繊維性のすじが見られる。味はわずかに苦い。
また,「オウゴン」の確認試験を準用する。
(3) オウバク
外面は灰黄褐色~灰褐色で,内面は黄色~暗黄褐色で,細かい縦線がある。横断面は鮮黄色でやや繊維性である。横切面をルーペ視するとき,皮部外層は黄色で薄く,石細胞が黄褐色の点状に分布する。皮部内層は厚く,一次放射組織は外方に向かうにしたがい幅が広がり,それらの一次放射組織の間に,多くの二次放射組織が集まってほぼ三角形の師部を形成し,この組織に褐色を呈する師部繊維束が層積して接線方向に並び,放射組織と交錯して格子状を呈する。味は極めて苦く,粘液性で,だ液を黄色に染める。
また,「オウバク」の確認試験を準用する。
(4) サンシシ
果皮は薄く砕きやすく,その外面は赤褐色~黄褐色又は黒褐色を呈し,内面は黄褐色を呈し,平らでつやがある。果実の内部は 2 室に分かれ,黄赤色~暗赤色の果肉中に黒褐色又は黄赤色で長径約 5mm の偏平な種子の団塊を含む。質は軽い。特異なにおいがあり,味は苦い。
また,「サンシシ」の確認試験を準用する。
乾燥減量
15%以下。
灰分
6%以下。
備考
黄連解毒湯
薬価
規格 | 成分名称 | 分量 | 薬価 | 計(円) | |
日本薬局方 | オウレン | 1.5g | 9.03 | 13.55 | |
日本薬局方 | オウゴン | 3.0g | 2 | 6.00 | |
日本薬局方 | オウバク | 3.0g | 2.73 | 8.19 | |
日本薬局方 | サンシシ | 3.0g | 1.59 | 4.77 | |
全量 | 10.5g | 32.51 |
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