【 187 】 外皮用薬 78【サリチル酸・カーボン軟膏】

外皮用薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方サリチル酸,細末10.0g
日本薬局方薬用炭10.0g
基剤日本薬局方単軟膏適量
全量100g
外皮用薬 78
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製造方法

以上をとり,軟膏剤の製法により製する。

用法及び用量

適宜,適量を患部に塗布するか,又はガーゼなどに展延し,患部に貼付する。

効能又は効果

おでき・面ちょう・吹出物などのはれものの吸出し

貯蔵方法及び有効期間

気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,サリチル酸(C7H6O3:138.12)9~11%を含む。

性状

本品は黒色である。

確認試験

(1) 本品2g にジエチルエーテル 20 mL を加えてよくかき混ぜ,ろ過する.
ろ液に炭酸水素ナトリウム試液 10mL を加えて振り混ぜた後,水層を分取する.この液1mL をとり,「複方サリチル酸精」の確認試験(1)を準用する。(サリチル酸)

(2) 本品 0.2g に,テトラヒドロフラン 10 mL を加えてよくかき混ぜ,ろ過し,試験溶液とする.別にサリチル酸 0.01g をテトラヒドロフラン 5mL に溶かし,標準溶液とする。
これらの液につき,薄層クロマトグラフィーにより試験を行なう。試験溶液及び標準溶液5μL ずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム/アセトン/酢酸(100)混液(45:5:1)を展開溶媒とし約 10cm 展開した後,薄層版を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液及び標準溶液から得たスポットの Rf 値は等しい。また,薄層板に塩化鉄(Ⅲ)試液を均等に噴霧するとき,標準溶液から得たスポット及びそれに対応する位置の試料溶液から得たスポットは,紫色を呈する。

定量法

本品約 1g を精密に量り,テトラヒドロフラン 50mL を加えて振り混ぜた後,メタノールを加えて 100 mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10 mL を除き,次のろ液10 mL を正確に量り,内部標準液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて正確に 100 mL とし,孔径 0.45μm 以下のメンブランフィルターでろ過し,初めのろ液10 mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用サリチル酸をデシケーター(シリカゲル)で 3 時間乾燥し,その約 0.1g を精密に量り,薄めたメタノール(1→2)に溶かし,正確に 100 mL とする。この液 10 mL を正確に量り,内部標準液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて 100 mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 15μL につき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行ない,内標準物質のピーク面積に対するサリチル酸のピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

サリチル酸の量(C7H6O3)の量(mg) = Ws × QT/ QS
Ws:定量用サリチル酸の秤取量(mg)

内部標準液 テオフィリンの薄めたメタノール(1→2)溶液(1→5000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:270nm)
カラム:内径約 4.6mm,長さ 25cm のステンレス管に 5μm の液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:pH7.0 の 0.1mol/L リン酸塩緩衝液/メタノール混液(3:1)
流量:サリチル酸の保持時間が約 17 分になるように調整する。
カラムの選定:安息香酸 0.2g,サリチル酸 0.2g 及びテオフィリン 0.05g を薄めたメタノール(1→2)100 mL に溶かす。この液 10 mL に薄めたメタノール(1→2)90 mL を加える。この液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,安息香酸,テオフィリン,サリチル酸の順で溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方サリチル酸,細末10.0g2.3823.80
日本薬局方薬用炭10.0g8.585.00
基剤日本薬局方単軟膏適量2.44195.20
全量100g304.00

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