【 185 】 外皮用薬 76【D・デキサメタゾン・C・Hクリーム】

外皮用薬
スポンサーリンク

成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方ジブカイン塩酸塩0.5g
局外規デキサメタゾン酢酸エステル0.025g
日本薬局方l-メントール1.0g
日本薬局方dl-カンフル1.0g
局外規クロタミトン5.0g
基剤日本薬局方親水クリーム適量
全量100g
外皮用薬 76
スポンサーリンク

製造方法

以上をとり,クリーム剤の製法により製する。

用法及び用量

1日数回,適量を患部に塗布する

効能又は効果

虫さされ,かゆみ,じんましん

貯蔵方法及び有効期間

遮光した気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
ジブカイン塩酸塩(C20H29N3O2・HCl:379.92) 0.45~0.55%,
デキサメタゾン酢酸エステル(C24H31FO6:434.50) 0.022 ~ 0.028% ,
l-メントール(C10H20O:156.27) 0.9~1.1%,
dl-カンフル(C10H16O:152.23) 0.9~1.1%及び
クロタミトン(C13H17NO:203.28)4.5~5.5%を含む。

性状

白色の軟膏で特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品 0.5g にテトラヒドロフラン 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にジブカイン塩酸塩 2mg 及びクロタミトン 20mg をそれぞれメタノール 4mL に溶かし,標準溶液(1)及び標準溶液(2)とする.これらの液につき,薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液,標準溶液(1)及び標準溶液(2) 2μL ずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル/エタノール(99.5)/アンモニア水(28)混液(50:5:1)を展開溶媒として約10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た 2 個のスポットの Rf 値は,標準溶液(1)及び標準溶液(2)から得たそれぞれのスポットと Rf 値が等しい。

(2) 本品 15g をとり,酢酸エチル 30mL を加えて振り混ぜた後,酢酸エチルを分取し,水浴上で酢酸エチルを留去する.残留物をエタノール(95) 20mL に溶かし,ろ過する。ろ液に 2,6-ジ-t-ブチルクレゾール試液 10mL 及び水酸化ナトリウム試液 10mL を加え,還流冷却器を付け,水浴上で 20 分間加熱するとき,液は青紫色を呈する(デキサメタゾン酢酸エステル)。

(3) 本品 6g にテトラヒドロフラン 5mL を加えて振り混ぜた後,更にメタノール 10mLを加えて混和し,ろ過する.ろ液に硫酸 5mL を加えるとき,液は黄褐色を呈する(l-メントール)。

(4) 本品 2.5g にジエチルエーテル 30mL を加えて振り混ぜた後,ジエチルエーテル層を分取し,水浴上でジエチルエーテルを留去する.残留物に薄めたメタノール(6→10) 4mLを加え,振り混ぜた後,ろ過する.ろ液に 2,4-ジニトロフェニルヒドラジン試液 0.5mL を加え,水浴上で 5 分間加熱する.冷後,水 5mL を加えて,放置した後,生成した沈殿をろ過する.ろ紙上の残留物を洗液が無色となるまで水洗した後,残留物をエタノール(95) 5mLに溶かし,水酸化ナトリウム試液2.5mLを加えるとき,液は赤褐色を呈する(dl-カンフル).

定量法

(1) 本品約 1.0g を精密に量り,テトラヒドロフラン 30mL を加えて振り混ぜた後,更にテトラヒドロフランを加えて正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 3mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 25mL とし,ろ過する。初めのろ液 5mL を除き,次のろ液を試料溶液とする.別に定量用ジブカイン塩酸塩を酸化リン(V)を用いて 80℃で 5 時間減圧乾燥し,その約 0.02g を精密に量り,テトラヒドロフランを加えて,正確に 20mL とする。この液 2mL を正確に量り,テトラヒドロフランを加えて,正確に 20mL とする.この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 3mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 25mL とし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するジブカイン塩酸塩のピーク面積比 QT及び QS を求める。

ジブカイン塩酸塩(C20H29N3O2・HCl)の量(mg) = Ws × QT/QS ×1/4
WS:定量用ジブカイン塩酸塩の秤取量(mg)

内標準溶液 パラオキシ安息香酸ヘキシルのメタノール溶液(1→6000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 15cm のステンレス管に 5μm の液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 3g を薄めたリン酸(1→1000)に溶かして 1000mL とする.この液 270mL にメタノール 730mL を加える。
流量:ジブカインの保持時間が約 10 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ヘキシル,ジブカインの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(2) 本品約 2.0g を精密に量り,テトラヒドロフラン 25mL を加えて振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,ろ過する。初めのろ液5mL を除き,次のろ液を試料溶液とする.別に定量用デキサメタゾン酢酸エステルを 105℃で 3 時間乾燥し,その約 0.01g を精密に量り,メタノールに溶かし,正確に 100mL とする。
この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にテトラヒドロフラン 25mL及びメタノールを加えて50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するデキサメタゾン酢酸エステルのピーク面積比 QT 及び QSを求める。

デキサメタゾン酢酸エステル(C24H31FO6)の量(mg) = Ws × QT/QS ×1/20
WS:定量用デキサメタゾン酢酸エステルの秤取量(mg)

内標準溶液 パラオキシ安息香酸イソアミルのメタノール溶液(1→25000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 25cm のステンレス管に 5μm の液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:水/アセトニトリル混液(55:45)
流量:デキサメタゾン酢酸エステルの保持時間が約 10 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,デキサメタゾン酢酸エステル,パラオキシ安息香酸イソアミルの順に溶出し,その分離度が 15 以上のものを用いる。

 

(3) 本品約 2.5g を精密に量り,テトラヒドロフラン 25mL を加えて振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,ろ過する.初めのろ液5mL を除き,次のろ液を試料溶液とする.別に定量用 l-メントール約 0.025g 及び定量用dl-カンフル約 0.025g をそれぞれ精密に量り,テトラヒドロフラン 25mL に溶かし,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 2μL につき,次の条件でガスクロマトグラフィーにより試験を行い,試料溶液の内標準物質のピーク面積に対する l-メントール及び dl-メントールのピーク面積比QTa 及び QTb 並びに標準溶液の内標準溶液のピーク面積に対する l-メントール及び dl-メントールのピーク面積比 QSa 及び QSbを求める。

l-メントール(C10H20O ) の量(mg) = WSa × QTa/QSa
dl-カンフル(C10H16O ) の量(mg) = WSb × QTb/QSb
WSa:定量用 l-メントールの秤取量(mg)
WSb:定量用 dl-カンフルの秤取量(mg)

内標準溶液 サリチル酸メチルのメタノール溶液(0.8→100)

操作条件

検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径約 3mm,長さ 3m のガラス管にガスクロマトグラフィー用ポリエチレングリコール 20Mをシラン処理した 180~250μm のガスクロマトグラフィー用ケイソウ土に 10% の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:145℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:dl-カンフルの保持時間が約 7 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 2μL につき,上記の条件で操作するとき,dl-カンフル,l-メントール,サリチル酸メチルの順に流出し,l-メントールとサリチル酸メチルの分離度が6 以上のものを用いる。

 

(4) 本品 1.0g を精密に量り,テトラヒドロフラン 30mL を加えて振り混ぜた後,更にテトラヒドロフランを加えて正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,メタノールを加えて正確に 25mL とし,ろ過する。初めのろ液 5mL を除き,次のろ液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,試料溶液とする。別に定量用クロタミトン約 0.05g を精密に量り,テトラヒドロフランに溶かし,正確に50mL とする。この液 5mL を正確に量り,メタノールを加えて正確に 25mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする.試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するクロタミトンのピーク面積比 QT及び QS を求める。

クロタミトン(C13H17NO)の量(mg) = Ws × QT/QS
WS:定量用クロタミトンの秤取量(mg)

内標準溶液 p-トルイル酸エチルのメタノール溶液(1→7500)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 15cm のステンレス管に 5μm の液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール/水混液(6:4)
流量:クロタミトンの保持時間が約 10 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,クロタミトン,p-トルイル酸エチルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方ジブカイン塩酸塩0.5g377.2188.60
局外規デキサメタゾン酢酸エステル0.025g
日本薬局方l-メントール1.0g16.916.90
日本薬局方dl-カンフル1.0g7.37.30
局外規クロタミトン5.0g
基剤日本薬局方親水クリーム適量2.08192.35
全量100g405.15

コメント

タイトルとURLをコピーしました