【 182 】 外皮用薬 73【トルナフタ―ト・サリチ液】

外皮用薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方トルナフタート2.0g
日本薬局方サリチル酸3.0g
溶解補助剤日本薬局方マクロゴール 40050ml
溶剤日本薬局方エタノール適量
全量100ml
外皮用薬 73
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製造方法

以上をとり,液剤の製法により製する。

用法及び用量

患部を清潔にして,1日2~3回塗布する。

効能又は効果

みずむし,ぜにたむし,いんきんたむし

貯蔵方法及び有効期間

気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,トルナフタート(C19H17NOS:307.41)1.8~2.2%及びサリチル酸(C7H6O3:138.12)2.7~3.3%を含む。

性状

本品は無色澄明な液である。

確認試験

(1) 本品 1mL にメタノール 50mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にトルナフタート 0.02g をメタノール 50mL に溶かし,標準溶液とする.
これらの液につき,薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にトルエンを展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液及び標準溶液から得たスポットの Rf値は等しい。

(2) 本品 0.6mL にメタノール 10mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にサリチル酸 0.02g をメタノール 10mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム/アセトン/酢酸(100)混液(45:5:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液及び標準溶液から得たスポットの Rf 値は等しい。また,この薄層板に塩化鉄(Ⅲ)試液を均等に噴霧するとき,標準溶液から得たスポット及びそれに対応する位置の試料溶液から得たスポットは,紫色を呈する。

定量法

(1) 本品 1mL を正確に量り,内標準溶液 4mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,試料溶液とする。別に定量用トルナフタートを 65℃で 3 時間減圧(067kPa)乾燥し,その約 0.1g を精密に量り,メタノールに溶かし,正確に 25mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 4mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するトルナフタートのピーク面積比 QT及び QS を求める。

トルナフタート(C19H17NOS)の量(mg) = Ws × QT/QS × 1/5
WS:定量用トルナフタートの秤取量(mg)

内標準溶液 フタル酸ジフェニルのメタノール溶液(3→200)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 15cm のステンレス管に 5μm の液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール/水混液(7:3)
流量:トルナフタートの保持時間が約 15 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,フタル酸ジフェニル,トルナフタートの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(2) 本品 1mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて 100mL とし,ろ過する。初めのろ液 5mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用サリチル酸をデシケーター(シリカゲル)で 3 時間乾燥し,その約 0.15gを精密に量り,薄めたメタノール(1→2)に溶かし,正確に 100mL とする.この液 20mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて 100mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 15μL につき,次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するサリチル酸のピーク面積比 QT及び QS を求める。

サリチル酸(C7H6O3)の量(mg) = Ws × QT/QS × 1/5
WS:定量用サリチル酸の秤取量(mg)

内標準溶液 テオフィリンの薄めたメタノール(1→2)溶液(1→1600)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:270nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 25cm のステンレス管に 5μm の液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:pH7.0 の 0.1mol/L リン酸塩緩衝液/メタノール混液(3:1)
流量:サリチル酸の保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:安息香酸 0.2g,サリチル酸 0.2g 及びテオフィリン 0.05g を薄めたメタノール(1→2) 100mL に溶かす。この液 10mL に薄めたメタノール(1→2) 90mL を加える。
この液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,安息香酸,テオフィリン,サリチル酸の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方トルナフタート2.0g
日本薬局方サリチル酸3.0g2.387.14
溶解補助剤日本薬局方マクロゴール 40050ml1.7889.00
溶剤日本薬局方エタノール適量1.7386.50
全量100ml182.64

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