【 175 】 かぜ薬 10【感冒剤15号A】

かぜ薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方イブプロフェン0.45g
日本薬局方dl-メチルエフェドリン塩酸塩散 10%0.6g
日本薬局方dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩0.0075g
日本薬局方カフェイン水和物0.075g
日本薬局方ジヒドロコデインリン酸塩散 1%2.4g
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量
全量4.5g
かぜ薬 10
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。
ただし,dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩に替えて,dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩散1%を用いてもよい。

用法及び用量

大人(15才以上)1回1.5gを1日3回,食後服用する。

効能又は効果

かぜの諸症状(鼻水,鼻づまり,くしゃみ,のどの痛み,せき,たん,悪寒,発熱,頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和

貯蔵方法及び有効期間

遮光した密閉容器

規格及び試験方法

本品を定量するとき,
イブプロフェン(C13H18O2:206.28)8~12%,
dl-メチルエフェドリン塩酸塩(C11H17NO・HCl:215.72)1.1~1.6%,
dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩(C16H19ClN2・C4H4O4:390.87)0.13~0.20%,
カフェイン水和物(C8H10N4O2・H2O:212.21)1.3~2.0%,
ジヒドロコデインリン酸塩(C18H23NO3・H3PO4:399.38)0.43~0.64%を含む。

性状

本品は白色の粉末である。

確認試験

(1) 本品 1.0gをアンモニア試液 1mol/L 1mL で湿潤した後,ジエチルエーテル 40mL を加えて 15 分間振とうし,遠心分離して上清を除く。沈殿物にメタノール 40mLを加え振とうした後,ろ過し,ろ液を約 2mL となるまで減圧濃縮し,試料溶液とする。別にイブプロフェン 0.5gをメタノール 2mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィー法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム:メタノール:水混液(65:35:10)下層を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これにニンヒドリン試薬を均等に噴霧し,105℃で5分間加熱するとき,試料溶液から得られたスポットのうち 1 個は,イブプロフェン標準液から得た紅色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2) 本品 1.0g をアンモニア試液 1mol/L 1mL で湿潤した後,ジエチルエーテル 40mLを加えて 15 分間振とうし,遠心分離して上清を除く。沈殿物にメタノール 40mL を加え振とうした後,ろ過し,ろ液を約 2mL となるまで減圧濃縮し,試料溶液とする。別にカフェイン水和物 0.1g をメタノール 2mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィー法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム:メタノール:水混液(65:35:10)下層を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得られたスポットのうち 1 個は,カフェイン水和物標準品から得た黒色吸収スポットと Rf 値が等しい。

(3) 本品 1.0g をアンモニア試液 1mol/L 40mL を加え,クロロホルム 40mL で 15 分間振とうし,遠心分離し,得られたクロロホルム層を硫酸ナトリウムで乾燥後,約 2mL となるまで減圧濃縮し,試料溶液とする。別に dl-メチルエフェドリン塩酸塩散 10% 0.1g(同原末 0.01g 相当量)をメタノール 2mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィー法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に 1-ブタノール:酢酸:水混液(7:2:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。
これに噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得られたスポットのうち 1 個は,dl-メチルエフェドリン塩酸塩から得た黄褐色のスポットと色調及び Rf値が等しい。

(4) 本品 1.0g をアンモニア試液 1mol/L 1mL で湿潤した後,ジエチルエーテル 40mLを加えて 15 分間振とうし,遠心分離して上清を除く。沈殿物にメタノール 40mL を加え振とうした後,ろ過し,ろ液を約 2mL となるまで減圧濃縮し,試料溶液とする。別にジヒドロコデインリン酸塩散 1% 0.5g(同原末 0.005g 相当量)をメタノール 2mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィー法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エステル:エタノール:アンモニア水(28)混液(15:5:1) を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得られたスポットのうち 1 個は,ジヒドロコデインリン酸塩から得た黄褐色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(5) 本品 1.0g をアンモニア試液 1mol/L 1mL で湿潤した後,ジエチルエーテル 40mLを加えて 15 分間振とうし,遠心分離して上清を除く。沈殿物にメタノール 40mL を加え振とうした後,ろ過し,ろ液を約 2mL となるまで減圧濃縮し,試料溶液とする。別に dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩 0.01g をメタノール 2mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフィー法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μLずつを薄層クロマトグラフィー用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エステル:エタノール:アンモニア水(28)混液(15:5:1) を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得たスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た黄褐色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

定量法

(1) 本品約 1.0g を精密に量り,希エタノール 80mL を加え約 10 分間振り混ぜた後,更に希エタノールを加えて正確に 100mL とし試料溶液とする。別に約 500mgの dl-メチルエフェドリン塩酸塩散 10%を精密に量り,希エタノールに溶解し正確に 50mLとし,標準溶液とする。同様に,約 500mg のジヒドロコデインリン酸塩散 1%を精密に量り,希エタノールに溶解し正確に 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液および標準溶液はそれぞれ 0.45μL のフィルターでろ過し,その 10μL につき次の条件で液体クロマトグラフィーによりピーク高さによる絶対検量線法で試験を行う。それぞれの標準溶液は希エタノールで段階的に希釈し検量線を求め,これをもとに成分含量を算出する。

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:210nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 150mm のステンレス管に 5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度: 40℃付近の一定温度
移動相:ラウリル硫酸ナトリウム(1→128)/アセトニトリル/リン酸(640:440:1)
流量:1.0mL/min
カラムの選定:標準溶液 10μL につき上記の条件で操作するとき,dl-メチルエフェドリン,ジヒドロコデインの順に溶出し,その分離度は 2 以上である。

 

(2) 本品約 1.0gを精密に量り,希エタノール 80mL を加え約 10 分間振り混ぜた後,更に希エタノールを加えて正確に 100mL とし,試料溶液とする。別にイブプロフェン標準品約 20mg を精密に量り,希エタノールに溶解し正確に 100mL としたものを標準溶液とする。試料溶液および標準溶液はそれぞれ 0.45μL のフィルターでろ過し,その 10μL につき次の条件で液体クロマトグラフィーによりピーク高さによる絶対検量線法で試験を行う。
それぞれの標準溶液は希エタノールで段階的に希釈し検量線を求め,これをもとに成分含量を算出する。

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:235nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 150mm のステンレス管に 5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:水/アセトニトリル/リン酸(100:100:1)
流量:1.0mL/min
カラムの選定:標準溶液 10μL につき上記の条件で操作するとき,イブプロフェンの理論段数およびシンメトリー係数は,5,000 段以上,1.5 以下である。

 

(3) 本品約 1.0g を精密に量り,希エタノール 80mL を加え約 10 分間振り混ぜた後,更に希エタノールを加えて正確に 100mL とする。この液をろ過して試料原液とし,これを10 倍に希釈し試料溶液とする。別に dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩標準品約 10mg を精密に量り,希エタノールに溶解し正確に 100mL としたものを標準溶液とする。試料溶液および標準溶液はそれぞれ 0.45μL のフィルターでろ過し,その 10μL につき次の条件で液体クロマトグラフィーによりピーク面積による絶対検量線法で試験を行う。それぞれの標準溶液は希エタノールで段階的に希釈し検量線を求め,これをもとに成分含量を算出する。

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 150mm のステンレス管に 5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:水/アセトニトリル/リン酸(850:150:1)
流量:1.0mL/min
カラムの選定:標準溶液 10μL につき上記の条件で操作するとき,dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩の理論段数およびシンメトリー係数は,5,000 段以上,1.5 以下である。

 

(4) 本品約 1.0g を精密に量り,希エタノール 80mL を加え約 10 分間振り混ぜた後,更に希エタノールを加えて正確に 100mL とする。この液をろ過して試料原液とし,これを10 倍に希釈し試料溶液とする。別にカフェイン水和物標準品約 10mg を精密に量り,希エタノールに溶解し正確に 100mL としたものを標準溶液とする。試料溶液および標準溶液はそれぞれ 0.45μL のフィルターでろ過し,その 10μL につき次の条件で液体クロマトグラフィーによりピーク面積による絶対検量線法で試験を行う。それぞれの標準溶液は希エタノールで段階的に希釈し検量線を求め,これをもとに成分含量を算出する。

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:280nm)
カラム:内径 4.6mm,長さ 150mm のステンレス管に 5μmの液体クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:0.1%リン酸/アセトニトリル(9:1)
流量:1.0mL/min
カラムの選定:標準溶液 10μL につき上記の条件で操作するとき,カフェイン水和物の理論段数およびシンメトリー係数は,5,000 段以上,1.5 以下である。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方イブプロフェン0.45g
日本薬局方dl-メチルエフェドリン塩酸塩散 10%0.6g7.34.38
日本薬局方dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩0.0075g29.70.22
日本薬局方カフェイン水和物0.075g9.70.73
日本薬局方ジヒドロコデインリン酸塩散 1%2.4g7.518.00
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量0.750.73
全量4.5g24.06

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