【 5 】 解熱鎮痛薬 1―②【解熱鎮痛剤1号A】

解熱鎮痛薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方アセトアミノフェン0.9g
日本薬局方ケイヒ末0.3g
日本薬局方ショウキョウ末0.1g
日本薬局方カンゾウ末0.3g
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量
全量3.0g
解熱鎮痛薬 1―②
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。

用法及び用量

1 回量を次のとおりとし,1 日 3 回を限度とする。なるべく空腹時をさけて服用する。服用間隔は 4 時間以上おくこと。
大人(15 才以上)1 包 1.0g,
11 才以上 15 才未満 大人の 2/3

効能又は効果

○頭痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・月経痛(生理痛)・外傷痛の鎮痛
○悪寒・発熱時の解熱

貯蔵方法及び有効期間

密閉容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,アセトアミノフェン(C8H9NO2:151.17)27~33%を含む。

性状

本品は淡褐色の粉末で,特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品 0.1g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にアセトアミノフェン 0.03g をそれぞれメタノール 5mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・ヘキサン混液(4:1)を展開溶媒として約 10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得たスポットは,標準溶液から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2)本品 3.0g にジエチルエーテル 20mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を蒸発乾固する。残留物をジエチルエーテル 2mL に溶かし,試料溶液とする。別にケイヒ末 0.3gをとり,試料溶液と同様に操作し,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL を薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン・クロロホルム・酢酸エチル混液(4:4:1)を展開溶媒とし約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに 2,4‐ジニトロフェニルヒドラジン試液を均一に噴霧するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た黄だいだい色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(3) 本品 6.0g にメタノール 20mL を加えて振り混ぜた後,遠心分離する。上澄液を除き,残留物にジエチルエーテル 30mL を加えて振り混ぜた後,遠心分離する。上澄液を蒸発乾固し,残留物をジエチルエーテル 2mL に溶かし,試料溶液とする。別にショウキョウ末 0.5g にジエチルエーテル 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を標準溶液とする。
これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL を薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・アセトン混液(5:1)を展開溶媒とし約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。
これにバニリン・硫酸溶液*を均等に噴霧し,105℃で 5 分間加熱するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た紫色の主スポットと色調及び Rf 値が等しい。

[注]*バニリン・硫酸溶液:バニリン 0.5g にメタノール 25mL 及び希硫酸 25mL を加える。

(4) 本品 1.0g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にグリチルリチン酸 5mg をメタノール 10mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。
次に l‐ブタノール・水・酢酸(100)混液(7:2:1)を展開溶媒とし約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た暗紫色のスポットと色調及び Rf値が等しい。

定量法

本品約 0.05g を精密に量り,メタノール 30mL を加えて 10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,ろ過する。初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用アセトアミノフェン約 0.015g を精密に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するアセトアミノフェンのピーク面積の比 QT 及びQS を求める。

アセトアミノフェン(C8H9NO2)の量(mg)
=定量用アセトアミノフェンの量(mg)×QT/QS

内標準溶液 パラオキシ安息香酸のメタノール溶液(1→1000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:275nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃
移動相:薄めたリン酸(1→1000)・アセトニトリル混液(93:7)
流量:パラオキシ安息香酸の保持時間が約 10 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,アセトアミノフェン,パラオキシ安息香酸の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方アセトアミノフェン0.9g7.36.57
日本薬局方ケイヒ末0.3g2.190.66
日本薬局方ショウキョウ末0.1g1.730.17
日本薬局方カンゾウ末0.3g3.20.96
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量0.751.05
全量3.0g9.41

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