【 157 】 外皮用薬 68―③【インドメタシン1%・M軟膏】

外皮用薬
スポンサーリンク

成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方インドメタシン1.0g
日本薬局方l‐メントール3.0g
溶解補助剤日本薬局方マクロゴール4005.0ml
基剤日本薬局方マクロゴール軟膏適量
全量100g
外皮用薬 68―③
スポンサーリンク

製造方法

インドメタシン,l‐メントールを秤取し,あらかじめ 60~70℃に加温したマクロゴール 400 に加え撹拌溶解し,別に 60~70℃で加温溶融したマクロゴール軟膏に加え,撹拌冷却して製する。

用法及び用量

1 日 4 回を限度として,適量を患部に塗布する。ただし,1 週間当たり50gを超えて使用しないこと。11 才未満は使用しない。

効能又は効果

関節痛,筋肉痛,腰痛,肩こりに伴う肩の痛み,腱鞘炎,肘の痛み,打撲,ねんざ

貯蔵方法及び有効期間

遮光した気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
インドメタシン(C19H16ClNO4:357.79)0.9~1.1%,
l‐メントール(C10H20O:156.27)2.7~3.3%を含む。

性状

本品は淡黄白色で,ハッカのにおいがある。

確認試験

(1) 本品 1g にメタノール 5mL を加え,水浴上で加温して溶かし,冷後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にインドメタシン 10mg をメタノール 5mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にジエチルエーテル・酢酸(100)混液(100:3)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得たスポットは,標準溶液から得た暗紫色のスポットと色調及び Rf値が等しい。

(2) 本品 2g に石油エーテル 10mL を加え,水浴上で加温しながらよくかき混ぜ,冷後,傾斜して上澄液をとり,この液を蒸発乾固する。残留物にエタノール(95)10mL を加えた後,硫酸 3mL を加えて振り混ぜるとき,液は黄赤色を呈する(メントール)。

(3) 本品 0.05g に希塩酸 5mL を加え,更に塩化バリウム試液 1mL を加えて振り混ぜ,必要ならろ過し,ろ液にリンモリブデン酸 n 水和物溶液(1→10)1mL を加えるとき,黄緑色の沈殿を生じる(マクロゴール)。

定量法

(1) 本品 5.0g を精密に量り,メタノール 40mL を加えて振り混ぜた後,更にメタノールを加えて正確に 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液 5mL を正確に量り,内標準溶液 3mL を正確に加え,更に移動相を加えて 100mLとし,試料溶液とする。別にインドメタシン標準品を 105℃で 4 時間乾燥し,その約 50mgを精密に量り,メタノールに溶かし,正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 3mL を正確に加え,更に移動相を加えて 100mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 20μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するインドメタシンのピーク面積の比 QT及び QS を求める。

インドメタシン(C19H16ClNO4)の量(mg)=WS×(QT/QS)
WS:インドメタシン標準品の秤取量(mg)

内標準溶液 パラオキシ安息香酸ブチルのメタノール溶液(1→1000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:メタノール/薄めたリン酸(1→1000)混液(7:3)
流量:インドメタシンの保持時間が約 8 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 20μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ブチル,インドメタシンの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(2) 本品約 2.0g を精密に量り,アセトン 30mL を加えて振り混ぜた後,内標準溶液 5mLを正確に加え,更にアセトンを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mLを除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用 l‐メントール約 0.06g を精密に量り,アセトン30mLに溶かし,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にアセトンを加えて50mLとし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 2μL につき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対する l‐メントールのピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

l‐メントール(C10H20O)の量(mg)=定量用 l‐メントールの量(mg)×QT/QS

内標準溶液 安息香酸エチルのアセトン溶液(1→100)

操作条件

検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径約 3mm,長さ約 3m のガラス管に,ガスクロマトグラフ法ポリエチレングリコール20Mをシラン処理した180~250μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に 10%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:150℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:l‐メントールの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 3μL につき,上記の条件で操作するとき,l‐メントール,安息香酸エチルの順に流出し,完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方インドメタシン1.0g
日本薬局方l‐メントール3.0g16.950.70
溶解補助剤日本薬局方マクロゴール4005.0ml1.788.90
基剤日本薬局方マクロゴール軟膏適量2.74249.34
全量100g308.94

コメント

タイトルとURLをコピーしました