成分及び分量または本質
規格 | 成分名称 | 分量 | |
日本薬局方 | dl‐カンフル | 5.0g | |
日本薬局方 | トコフェロール酢酸エステル | 0.5g | |
日本薬局方 | l‐メントール | 2.0g | |
基剤 | 日本薬局方 | 白色ワセリン | 適量 |
全量 | 100g |
製造方法
以上をとり,軟膏剤の製法により製する。
用法及び用量
適宜,患部に塗布する。
効能又は効果
ひび,あかぎれ,しもやけ,肌あれ
貯蔵方法及び有効期間
遮光した気密容器
規格及び試験方法
本品を定量するとき,トコフェロール酢酸エステル(C31H52O3:472.75)0.45~0.55%を含む。
性状
本品は白色でそう快な芳香がある。
確認試験
(1) 本品 5g をとり,ジエチルエーテルを 10mL 加えて振り混ぜた後,ジエチルエーテル層を分取し,脱脂綿を用いてろ過する。脱脂綿をジエチルエーテル少量で洗い,洗液はジエチルエーテル液に合わせ,水浴上で注意しながらジエチルエーテルを留去する。残留物にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過する。ろ液に 2,4‐ジニトロフェニルヒドラジン試液 1mL を加え,約 2 分間水浴上で加熱する。冷後,水を加えて約 5mLとし,放置した後,生成した沈殿をガラスろ過器(G4)でろ過する。ろ過器上の残留物を洗液が無色になるまで水洗し,エタノール(95)10mL を加えて溶かし,水酸化ナトリウム試液 5mL を加えて,2 分間放置するとき,液は赤色を呈する(カンフル)。
(2) 本品 1g にエタノール(95)10mL を加え,よく振り混ぜた後,ろ過する。ろ液に硝酸 2mL を加え,75℃で 15 分間加熱するとき,液はだいだい色を呈する(トコフェロール酢酸エステル)。
(3) 本品 5g にエタノール(95)10mL を加えてよく振り混ぜた後,ろ過する。ろ液に硫酸 10mL を加えて振り混ぜるとき,液は混濁して淡黄赤色を呈する(メントール)。
定量法
本品約 10g を精密に量り,クロロホルム 100mL を正確に加え,還流冷却器を付けて水浴上で約 30 分間ときどき振り混ぜながら加熱する。冷後,クロロホルム層を分取し,ろ過する。ろ液 80mL を正確にとり,水浴上で加温してクロロホルムを留去し,残留物に硫酸のエタノール(95)溶液(3→800)100mL を加えて振り混ぜ,水 20mL を加え,0.01mol/L硫酸四アンモニウムセリウム(Ⅳ)液でよくかき混ぜながら滴定する(指示薬:ジフェニルアミン試液 2 滴)。ただし,滴定の終点は液の青紫色が 10 秒間持続するときとし,操作は直射日光を避け,なるべく暗所で行い,滴加速度は 10 秒間に 25 滴とする。別に空試験を行い補正する。
0.01mol/L 硫酸四アンモニウムセリウム(Ⅳ)液 1mL=2.3638mg C31H52O3
備考
薬価
規格 | 成分名称 | 分量 | 薬価 | 計(円) | |
日本薬局方 | dl‐カンフル | 5.0g | 7.3 | 36.50 | |
日本薬局方 | トコフェロール酢酸エステル | 0.5g | ー | ー | |
日本薬局方 | l‐メントール | 2.0g | 16.9 | 33.80 | |
基剤 | 日本薬局方 | 白色ワセリン | 適量 | 2.09 | 193.33 |
全量 | 100g | 263.63 |
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