【 3 】 催眠鎮静薬 3―①【催眠剤2号A】

催眠鎮静薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方タンニン酸ジフェンヒドラミン9.0g
日本薬局方ブロモバレリル尿素50.0g
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量
全量100g
催眠鎮静薬 3―①
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。

用法及び用量

大人(15 才以上)1 回 1 包 1.0g,1 日 1 回,就寝前に服用する。

効能又は効果

催眠

貯蔵方法及び有効期間

密閉容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,ジフェンヒドラミン(C17H21NO:255.36)2.2~3.2%及びブロモバレリル尿素(C6H11BrN2O2:223.07)45.0~55.0%を含む。

性状

本品はわずかに灰色を帯びた白色である。

確認試験

タンニン酸ジフェンヒドラミン

(1) 本品 0.1g に希塩酸 5mL,エタノール(95)1mL 及び水 10mL を加えて振り混ぜた後,ろ過する。ろ液に水酸化ナトリウム試液 10mL 及びクロロホルム 10mL を加えて抽出する。クロロホルム層を分取し,ブロモフェノールブルー試液 1mL を加えて振り混ぜるとき,クロロホルム層は黄色を呈する(タンニン酸ジフェンヒドラミン)。

ブロモバレリル尿素

(2) 本品 0.02g にジエチルエーテル 10mL を加えて振り混ぜ,ろ過する。ろ液を水浴上で蒸発乾固し,残留物を水酸化ナトリウム試液 2mL に溶かし,ジメチルグリオキシム・チオセミカルバジド試液 5mL を加えて水浴中で 30 分間加熱するとき,液は赤色を呈する(ブロモバレリル尿素)。

(3) 本品 0.3g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にブロモバレリル尿素 0.15g 及びタンニン酸ジフェンヒドラミン 0.03g をそれぞれメタノール 5mL に溶かし,標準溶液(1)及び標準溶液(2)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・エタノール(99.5)・アンモニア水(28)混液(50:5:1)を展開溶媒として約 10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長:254nm)を照射するとき,試料溶液から得た 3 個のスポットの Rf 値は,標準溶液(1)及び標準溶液(2)から得たそれぞれのスポットの Rf 値に等しい。また,この薄層板に噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,標準溶液(2)から得たスポット及びそれに対応する位置の試料溶液から得たスポットは,だいだい色を呈する。

定量法

タンニン酸ジフェンヒドラミン

(1) 本品約 0.5g を精密に量り,メタノール 30mL を加え,10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用タンニン酸ジフェンヒドラミンを 105℃で 5 時間乾燥し,その約 0.045g を精密に量り,内標準溶液 5mLを正確に加え,更にメタノールを加えて溶かし 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するタンニン酸ジフェンヒドラミンのピーク面積の比 QT 及び QS を求める。

タンニン酸ジフェンヒドラミンの量(mg)
=定量用タンニン酸ジフェンヒドラミンの量(mg)×QT/QS

内標準溶液 パラオキシ安息香酸ヘプチルのメタノール溶液(1→200)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:230nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 5g を薄めたリン酸(1→1000)に溶かして 1000mL とする。この液 250mL にメタノール 750mL を加える。
流量:タンニン酸ジフェンヒドラミンの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,タンニン酸ジフェンヒドラミン,パラオキシ安息香酸ヘプチルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

ブロモバレリル尿素

(2) 本品約 0.1g を精密に量り,メタノール 30mL を加え,10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用ブロモバレリル尿素を 80℃で 2 時間乾燥し,その約 0.05g を精密に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて溶かし 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するブロモバレリル尿素のピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

ブロモバレリル尿素(C6H11BrN2O2)の量(mg)
=定量用ブロモバレリル尿素の量(mg)×QT/QS

内標準溶液 パラオキシ安息香酸エチルのメタノール溶液(1→5000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:薄めたリン酸(1→1000)・メタノール混液(55:45)
流量:ブロモバレリル尿素の保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,ブロモバレリル尿素,パラオキシ安息香酸エチルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

ジフェンヒドラミン・バレリル尿素散

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方タンニン酸ジフェンヒドラミン9.0g
日本薬局方ブロモバレリル尿素50.0g7.7385.00
賦形剤日本薬局方デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物適量0.7530.75
全量100g415.75

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