【 119 】 外皮用薬 30―③【インドメタシン1%外用液】

外皮用薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方インドメタシン1.0g
日本薬局方l‐メントール3.0g
溶解補助剤日本薬局方プロピレングリコール10.0ml
保存剤日本薬局方ベンザルコニウム塩化物液(10%)0.1ml
溶剤日本薬局方エタノール80.0ml
溶剤日本薬局方精製水又は精製水(容器入り)適量
全量100ml
外皮用薬 30―③
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製造方法

インドメタシンを,水浴上で加温したプロピレングリコールに溶解し,l‐メントールを溶解したエタノールと合わせた後,ベンザルコニウム塩化物液,精製水又は精製水(容器入り)を加え,全量 100mL とする。

用法及び用量

1 日 4 回を限度として,適量を患部に塗布する。
1 週間 50mL を限度とする。11 才未満は使用しない。

効能又は効果

関節痛,筋肉痛,腰痛,肩こりに伴う肩の痛み,腱鞘炎,肘の痛み,打撲,ねんざ

貯蔵方法及び有効期間

遮光した気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
インドメタシン(C19H16ClNO4:357.79)0.9~1.1%,
l‐メントール(C10H20O:156.27)2.7~3.3%を含む。

性状

本品は淡黄色澄明の液で,ハッカのにおいがある。

確認試験

(1) 本品 1mL にメタノール 4mL を加えて,試料溶液とする。別にインドメタシン 10mg をメタノール 5mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にジエチルエーテル・酢酸(100)混液(100:3)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得たスポットは,標準溶液から得た暗紫色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2) 本品 2mL に水 5mL を加え,石油エーテル 10mL で抽出する。石油エーテル抽出液を蒸発乾固し,残留物にエタノール(99.5)10mL を加えた後,硫酸 3mL を加えて振り混ぜるとき,液は黄赤色を呈する(メントール)。

(3) 本品 5mL を水浴上で蒸発乾固し,残留物に水 1mL,ブロモフェノールブルー溶液(1→2000)0.2mL 及び水酸化ナトリウム試液 0.5mL の混液を加えるとき,液は青色を呈し,これにクロロホルム 4mL を加えて激しく振り混ぜるとき,青色はクロロホルム層に移る。このクロロホルム層を分取し,振り混ぜながらラウリル硫酸ナトリウム溶液(1→1000)を滴加するとき,クロロホルム層は無色となる(ベンザルコニウム塩化物)。

確認試験

(1) 本品 5mL を正確に量り,メタノールを加えて正確に 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液 5mL を正確に量り,内標準溶液 3mLを正確に加え,更に移動相を加えて 100mL とし,試料溶液とする。別にインドメタシン標準品を 105℃で 4 時間乾燥し,その約 50mg を精密に量り,メタノールに溶かし,正確に50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 3mL を正確に加え,更に移動相を加えて 100mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 20μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するインドメタシンのピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

インドメタシン(C19H16ClNO4)の量(mg)
=WS×(QT/QS)

WS:インドメタシン標準品の秤取量(mg)

内標準溶液 パラオキシ安息香酸ブチルのメタノール溶液(1→1000)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:25℃付近の一定温度
移動相:メタノール/薄めたリン酸(1→1000)混液(7:3)
流量:インドメタシンの保持時間が約 8 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 20μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ブチル,インドメタシンの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

 

(2) 本品 2mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,アセトンを加えて 50mLとし,試料溶液とする。別に定量用 l‐メントール約 0.06g を精密に量り,アセトン 30mLに溶かし,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にアセトンを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 2μL につき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対する l‐メントールのピーク面積の比 QT 及び QSを求める。

l‐メントール(C10H20O)の量(mg)
=定量用 l‐メントールの量(mg)×QT/QS

内標準溶液 安息香酸エチルのアセトン溶液(1→100)

操作条件

検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径約 3mm,長さ約 3m のガラス管に,ガスクロマトグラフ法ポリエチレングリコール20Mをシラン処理した180~250μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に 10%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:150℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:l‐メントールの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 3μL につき,上記の条件で操作するとき,l‐メントール,安息香酸エチルの順に流出し,完全に分離するものを用いる。

備考

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方インドメタシン1.0g
日本薬局方l‐メントール3.0g16.950.70
溶解補助剤日本薬局方プロピレングリコール10.0ml1.0810.80
保存剤日本薬局方ベンザルコニウム塩化物液(10%)0.1ml0.650.07
溶剤日本薬局方エタノール80.0ml1.73138.40
溶剤日本薬局方精製水又は精製水(容器入り)適量0.111.09
全量100ml201.05

インドメタシン1%外用液の作り方動画

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