【 110 】 外皮用薬 21―①【パップ用複方オウバク散】

外皮用薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方オウバク末66.0g
日本薬局方サンシシ末32.5g
日本薬局方d‐又は dl‐カンフル1.0g
日本薬局方l‐又は dl‐メントール0.5g
全量100g
外皮用薬 21―①
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製造方法

以上をとり,散剤の製法により製する。

用法及び用量

水で練り合わせて泥状とし,リント布などに展延し,患部に貼付する。

効能又は効果

うちみ,ねんざ

貯蔵方法及び有効期間

気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,
カンフル(C10H16O:152.24)0.9~1.1%,
メントール(C10H20O:156.27)0.45~0.55%を含む。

性状

本品は黄褐色の粉末で,特異なにおいがある。

確認試験

(1) 本品 0.2g にメタノール 5mL を加え,よく振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にベルベリン塩化物水和物 0.01g をメタノール 10mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液5μLずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次に 1‐ブタノール・水・酢酸(100)混液(7:2:1)を展開溶媒として約 10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 365nm)を照射するとき,試料溶液及び標準溶液から得たスポットは,黄色を呈し,それらの Rf 値は等しい(ベルベリン)。

(2) 本品 0.3g にメタノール 10mL を加え,水浴上で 3 分間加温し,冷後ろ過し,ろ液を蒸発乾固する。残留物をメタノール 2mL に溶かし試料溶液とする。別に薄層クロマトグラフ用ゲニポシド 1mg をメタノール 1mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・メタノール混液(3:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに 4‐メトキシベンズアルデヒド・硫酸試液を均等に噴霧し,105℃で 5 分間加熱するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た暗紫色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

定量法

本品 5g を正確に量り,アセトン 30mL を加え,10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にアセトンを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に dl‐カンフル標準品約 0.05g 及び定量用 l‐メントール約 25mg をそれぞれ精密に量り,アセトン 30mL に溶かし,次に内標準溶液 5mL を正確に加えた後,アセトンを加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 2μL につき,次の条件でガスクロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対する dl‐カンフル及び l‐メントールのピーク面積の比 QTa,QTb,QSa 及びQSb を求める。

める。
dl‐カンフル(C10H16O)の量(mg)
=dl‐カンフル標準品の量(mg)×QTa/QSa

l‐メントール(C10H20O)の量(mg)
=l‐メントール標準品の量(mg)×QTb/QSb

内標準溶液 安息香酸エチルのアセトン溶液(1→100)

操作条件

検出器:水素炎イオン化検出器
カラム:内径約 3mm,長さ約 3m のガラス管に,ガスクロマトグラフ用ポリエチレングリコール20Mをシラン処理した180~250μmのガスクロマトグラフ用ケイソウ土に 10%の割合で被覆したものを充てんする。
カラム温度:150℃付近の一定温度
キャリヤーガス:窒素
流量:dl‐カンフルの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 2μL につき,上記の条件で操作するとき,dl‐カンフル,安息香酸エチルの順に流出し,完全に分離するものを用いる。

備考

パップ用複方オウバク散

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方オウバク末66.0g3.1204.60
日本薬局方サンシシ末32.5g2.0867.60
日本薬局方d‐又は dl‐カンフル1.0g7.37.30
日本薬局方l‐又は dl‐メントール0.5g16.98.45
全量100g287.95

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