【 48 】 歯科口腔用薬 5【ジブカイン・アネスタミン液】

歯科口腔用薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方ジブカイン塩酸塩0.2g
別紙規格ホモスルファミン0.5g
日本薬局方アミノ安息香酸エチル1.0g
分散剤日本薬局方トラガント末0.7g
溶剤日本薬局方精製水又は精製水(容器入り)適量
全量100ml
歯科口腔用薬 5
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製造方法

「トラガント末」に「精製水又は精製水(容器入り)」30mL を加えて溶かし,これをあらかじめ「ジブカイン塩酸塩」,「ホモスルファミン」及び「アミノ安息香酸エチル」を混合研和したものに少量ずつ加えて研和し,更に「精製水又は精製水(容器入り)」を加えて全量を 100mL とし,振り混ぜて製する。

用法及び用量

本品少量を綿棒に浸して患部に塗布する。

効能又は効果

歯痛

貯蔵方法及び有効期間

気密容器

規格及び試験方法

性状

本品は白色の懸濁液である。

本品は放置するとき,成分の一部を分離する。

確認試験

(1) 本品 1mL をとり,水 50mL を加えて振り混ぜた後,ろ過する。ろ液5mL をとり,水酸化ナトリウム試液 5mL 及び1,2‐ナフトキノン‐4-スルホン酸カリウム試液 0.5mL を加えるとき,液は黄赤色を呈し,10 分間放置した後,塩化アンモニウム0.2g を加えるとき,青緑色に変わる(ホモスルファミン)。

(2) 本品 1mL をとり,希塩酸 1mL 及び水 5mL を加えた液は,芳香族第一アミンの定性反応を呈する(アミノ安息香酸エチル)。

(3) 本品 1mL をとり,pH4.6 のフタル酸水素カリウム緩衝液 5mL 及びブロモフェノールブルー試液 0.2mL を加え,更にクロロホルム 5mL を加えて振り混ぜた後,放置するとき,クロロホルム層は黄色を呈する(ジブカイン塩酸塩)。

(4) 本品 1mL をとり,これを試料溶液とする。別にジブカイン塩酸塩,ホモスルファミン及びアミノ安息香酸エチル 0.05g をとり,それぞれにメタノール 25mL,10mL,5mLを加えて溶かし,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法によって試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを,薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。
次に酢酸エチル・ジエチルエーテル混液(4:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た 3個のスポットは,標準溶液(1),標準溶液(2)及び標準溶液(3)から得たスポットと Rf値が等しい。

ホモスルファミンの規格及び試験方法

本品を乾燥したものは定量するとき,ホモスルファミン(C7H10N2O2S.HCl:222.69)99.0%
以上を含む。

性状

本品は無色又は白色の結晶あるいは白色の結晶性の粉末で,においはなく,味は苦い。
本品は水に溶けやすく,エタノール(95)にやや溶けにくい。
本品の水溶液(1→20)の pH は約 5 である。
融点:約 260℃

確認試験

(1) 本品の水溶液(1→1000)5mL に水酸化ナトリウム試液 5mL 及び 1,2‐ナフトキノン-4-スルホン酸カリウム試液 0.5mL を加えるとき,液は黄赤色を呈し,10分間放置した後,塩化アンモニウム 0.2g を加えるとき,青緑色に変わる。

(2) 本品 0.2g に水 1mL を加えて溶かし,アンモニア試液 0.5mL を加えるとき,無色の結晶を析出する。結晶をろ取し,少量の水で洗い,デシケーター(減圧,シリカゲル)で 3 時間乾燥するとき,その融点は 152~155℃である。

(3) 本品の水溶液(1→10)5mL に硝酸 1 滴及び硝酸銀試液 3 滴を加えるとき,白色の沈殿を生じる。

純度試験

(1) 溶状 本品 1.0g に水 10mL を加えて溶かすとき,液は無色澄明である。

(2) 酸 (1)の液 5mL に水 15mL 及びメチルオレンジ試液 1 滴を加えるとき,液の色は黄色である。

(3) アンモニウム 本品 0.5g に水 10mL を加えて溶かし,水酸化ナトリウム試液 5mLを加え,水浴中で 5 分間加熱するとき,発生するガスは潤した赤色リトマス紙を青変しない。

(4) 重金属 本品 1.5g をとり,第 1 法により操作し,試験を行う。比較液には鉛標準液 3.0mL を加える(20ppm 以下)。

乾燥減量

3.5~5.5%(1g,110℃,4 時間)。

強熱残分

0.10%以下(1g)。

定量法

本品を乾燥し,その約 0.3g を精密に量り,非水滴定用酢酸(100)50mL 及び非水滴定用酢酸水銀(Ⅱ)試液 10mL を加え,加熱して溶かし,冷後,0.1mol/L 過塩素酸で滴定する(指示薬:クリスタルバイオレット試液 2 滴)。同様の方法で空試験を行い補正する。
0.1mol/L 過塩素酸 1mL=22.269mg C7H10N2O2S.HCl

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方ジブカイン塩酸塩0.2g377.275.44
別紙規格ホモスルファミン0.5g
日本薬局方アミノ安息香酸エチル1.0g88.00
分散剤日本薬局方トラガント末0.7g9.256.48
溶剤日本薬局方精製水又は精製水(容器入り)適量0.1111.00
全量100ml100.92

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