【 38 】 鎮咳去痰薬 11―①【鎮咳去痰剤2号A】

鎮咳去痰薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
桜皮エキスB10.0ml
日本薬局方セネガシロップ10.0ml
日本薬局方アンモニア・ウイキョウ精2.0ml
防腐剤日本薬局方パラオキシ安息香酸エチル0.03g
溶剤日本薬局方精製水又は精製水(容器入り)適量
全量60ml
鎮咳去痰薬 11―①
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製造方法

以上をとり,用時溶解混和して製する。ただし,1 回量を量り得るように画線を施した容器に収めるか,適当な計量器を添付する。
全容量は,成人の 4 日分以内とする。
本品の容器としてプラスチック製容器を使用する場合は,当該容器は,昭和 47 年 2 月 17 日薬製第 225 号通知に適合する。

用法及び用量

1 回量を次のとおりとし,1 日 6 回服用する。
服用間隔は,4 時間以上おくこと。
大人(15 才以上)1 回 10mL,
11 才以上 15 才未満 大人の 2/3,
8 才以上 11 才未満 大人の 1/2,
5 才以上 8 才未満 大人の 1/3,
3 才以上 5 才未満 大人の 1/4,
1 才以上 3 才未満 大人の 1/5,
3 カ月以上 1 才未満 大人の 1/10

効能又は効果

せき,たん

貯蔵方法及び有効期間

気密容器

規格及び試験方法

本品は定量するとき,パラオキシ安息香酸エチル(C9H10O3:166.18)0.045~0.055%を含む。

性状

本品は赤褐色の液で,甘味がある。

確認試験

(1)本品 15mL をとり,水浴上で蒸発して約 10mL とする。冷後,分液漏斗に移し,酢酸エチル 20mL を加え,振り混ぜて抽出する。酢酸エチル層に無水硫酸ナトリウム 5g を加えた後,ろ過し,ろ液を蒸発乾固する。残留物をメタノール 1mL に溶かし,試料溶液とする。別に桜皮エキスB2.5mL をとり,水 15mL 及び酢酸エチル 20mL を加え,振り混ぜて抽出する。以下試料溶液と同様に操作し,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・メタノール・水混液(30:10:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 365nm)を照射するとき,試料溶液から得た 1 個のスポットは標準溶液から得た青色~青白色の蛍光を発するスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(2)本品 30mL をとり,水浴上で蒸発して約 20mL とする。冷後,分液漏斗に移し,飽和塩化ナトリウム溶液 10mL を加えた後,ジエチルエーテル 20mL を加え,穏やかに振り混ぜて洗う。水層に水飽和 l‐ブタノール 20mL を加え,穏やかに振り混ぜて抽出する。
水層は更に水飽和 l‐ブタノール 20mL で抽出する。n‐ブタノール抽出液を合わせ,水10mL で洗い,l‐ブタノール層を蒸発乾固する。残留物をメタノール 3mL に溶かし,この液をジエチルエーテル 20mL に加えて,生じた沈殿をろ過する。ろ液を蒸発乾固し,残留物をメタノール 1mL に溶かし,試料溶液とする。別にセネガ末 0.3g にメタノール 3mL を加えて振り混ぜた後,ろ過する。ろ液をジエチルエーテル 20mL に加えて,生じた沈殿をろ過する。ろ液を蒸発乾固し,残留物をメタノール 1mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・メタノール・水混液(13:10:2)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに希硫酸を均等に噴霧した後,110℃で 10 分間加熱するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは標準溶液から得た淡緑褐色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。

(3) 本品 15mL をとり,水浴上で蒸発し約 10mL とする。冷後,分液漏斗に移し,ヘキサン 20mL を加え振り混ぜて抽出する。ヘキサン層に無水硫酸ナトリウム 5g を加えた後,ろ過し,ろ液を蒸発乾固する。残留物をヘキサン 1mL に溶かし,試料溶液とする。別にアンモニアウイキョウ精 0.5mL をとり,水 15mL を加え,試料溶液と同様に操作し,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にヘキサン・酢酸エチル混液(10:1)を展開溶媒として約 10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットうち 2 個のスポットは標準溶液から得たスポットと色調及び Rf値が等しい。

(4) 本品そのままを試料溶液とする。別にパラオキシ安息香酸エチル 5mg をメタノール 10mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・ヘキサン・酢酸(100)混液(10:5:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは標準溶液から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。

定量法

本品 2mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて 50mL とし,試料溶液とする。別に定量用パラオキシ安息香酸エチル約 0.025g を精密に量り,メタノールに溶かし,正確に 50mL とする。この液 2mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更に薄めたメタノール(1→2)を加えて 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するパラオキシ安息香酸エチルのピーク面積の比 QT,及び QS を求める。

パラオキシ安息香酸エチル(C9H10O3)の量(mg)
=定量用パラオキシ安息香酸エチルの量(mg)×QT/QS × 1/25

内標準溶液 フタル酸ジエチルのメタノール溶液(1→500)

操作条件

検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:メタノール・水混液(1:1)
流量:パラオキシ安息香酸エチルの保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸エチル,フタル酸ジエチルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。

備考

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
桜皮エキスB10.0ml
日本薬局方セネガシロップ10.0ml1.2312.30
日本薬局方アンモニア・ウイキョウ精2.0ml2.695.38
防腐剤日本薬局方パラオキシ安息香酸エチル0.03g10.70.32
溶剤日本薬局方精製水又は精製水(容器入り)適量0.114.18
全量60ml22.18

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