成分及び分量または本質
規格 | 成分名称 | 分量 | |
日本薬局方 | dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10% | 0.75g | |
日本薬局方 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 0.012g | |
日本薬局方 | ジヒドロコデインリン酸塩散 1% | 3.0g | |
日本薬局方 | ノスカピン | 0.06g | |
日本薬局方 | カンゾウ末 | 1.0g | |
日本薬局方 | キキョウ末 | 0.5g | |
賦形剤 | 日本薬局方 | デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物 | 適量 |
全量 | 7.5g |
製造方法
以上をとり,散剤の製法により製する。ただし,分包散剤とする。ただし,分包散剤とする。クロルフェニラミンマレイン酸塩に替えて,クロルフェニラミンマレイン酸塩散 1%を用いてもよい。
用法及び用量
1 回量を次のとおりとし,1 日 3 回,適宜服用する。
服用間隔は,4 時間以上おくこと。
大人(15 才以上)1 包 2.5g,
12 才以上 15 才未満 大人の 2/3
効能又は効果
せき,たん
貯蔵方法及び有効期間
遮光した密閉容器
規格及び試験方法
性状
本品は淡黄褐色の粉末である。
確認試験
(1) 本品 1.0g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別に dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10%0.1g をメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を標準溶液(1)とする。クロルフェニラミンマレイン酸塩 5mg をメタノール 10mL に溶かし,標準溶液(2)とする。ジヒドロコデインリン酸塩散 1%0.5g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過する。ろ液を蒸発乾固し,残留物をメタノール 1mL に溶かし,標準溶液(3)とする。ノスカピン 10mg をメタノール 5mgに溶かし,標準溶液(4)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・エタノール(95)・アンモニア水(28)混液(15:5:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た 4 個のスポットは,標準溶液(1),標準溶液(2),標準溶液(3)及び標準溶液(4)から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。また,この薄層板に噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,試料溶液から得た 4 個のスポットは,標準溶液(1),標準溶液(2),標準溶液(3)及び標準溶液(4)から得た黄赤色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。
(2) 本品 1.3g にメタノール 5mL を加えて振り混ぜた後,ろ過し,ろ液を試料溶液とする。別にグリチルリチン酸 5mg をメタノール 2mL に溶かし標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。
次に l‐ブタノール・水・酢酸(100)混液(7:2:1)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。
(3) 本品 2.0g にメタノール 30mL を加え,水浴上で 10 分間加温し,冷後,ろ過する。
ろ液を蒸発乾固し,残留物をメタノール 2mL に溶かし,試料溶液とする。別にキキョウ末0.15g にメタノール 10mL を加え,試料溶液と同様に操作し,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 10μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・メタノール・水混液(13:10:2)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これにバニリン・硫酸溶液*を均等に噴霧し,105℃で 10 分間加熱するとき,試料溶液から得た数個のスポットのうち 1 個のスポットは,標準溶液から得た緑褐色のスポットと色調及び Rf 値が等しい。
[注]* バニリン・硫酸溶液:バニリン 0.5g にメタノール 25mL 及び希硫酸 25mL を加える。
定量法
本品約 0.1g を精密に量り,メタノール 30mL を加え,10 分間振り混ぜた後,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液をろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用ブロモバレリル尿素 0.05gを精密に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて溶かし 50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するブロモバレリル尿素のピーク面積の比QT 及び QSを求める。
ブロモバレリル尿素(C6H11BrN2O2)の量(mg)
=定量用ブロモバレリル尿素の量(mg)×QT/QS
内標準溶液 パラオキシ安息香酸エチルのメタノール溶液(1→5000)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:薄めたリン酸(1→1000)・メタノール混液(3:2)
流量:ブロモバレリル尿素の保持時間が約 6 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,ブロモバレリル尿素,パラオキシ安息香酸エチルの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。
備考
薬価
規格 | 成分名称 | 分量 | 薬価 | 計(円) | |
日本薬局方 | dl‐メチルエフェドリン塩酸塩散 10% | 0.75g | 7.3 | 5.48 | |
日本薬局方 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 0.012g | 29.7 | 0.36 | |
日本薬局方 | ジヒドロコデインリン酸塩散 1% | 3.0g | 7.5 | 22.50 | |
日本薬局方 | ノスカピン | 0.06g | 241.5 | 14.49 | |
日本薬局方 | カンゾウ末 | 1.0g | 3.2 | 3.20 | |
日本薬局方 | キキョウ末 | 0.5g | 2.59 | 1.30 | |
賦形剤 | 日本薬局方 | デンプン,乳糖水和物又はこれらの混合物 | 適量 | 0.75 | 1.63 |
全量 | 7.5g | 48.95 |
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