【 402 】 K195【加味四物湯】

漢方薬
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成分及び分量または本質

規格成分名称分量
日本薬局方トウキ3.0g
日本薬局方センキュウ3.0g
日本薬局方シャクヤク3.0g
日本薬局方ジオウ3.0g
日本薬局方ソウジュツ3.0g
日本薬局方バクモンドウ5.0g
日本薬局方ニンジン2.0g
日本薬局方ゴシツ2.0g
日本薬局方オウバク1.5g
日本薬局方ゴミシ1.5g
日本薬局方オウレン1.5g
日本薬局方チモ1.5g
日本薬局方トチュウ1.5g
全量31.5g
K195
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製造方法

以上の切断又は破砕した生薬をとり,1 包として製する。

用法及び用量

本品 1 包に水約 500mL を加えて,半量ぐらいまで煎じつめ,煎じかすを除き,煎液を 3 回に分けて食間に服用する。上記は大人の 1 日量である。
15 才未満 7 才以上 大人の 2/3,
7 才未満 4 才以上 大人の 1/2,
4 才未満 2 才以上 大人の 1/3,
2 才未満 大人の 1/4 以下を服用する。

効能又は効果

体力虚弱で,血色がすぐれないものの次の諸症:下肢の筋力低下,神経痛,関節の腫れや痛み

貯蔵方法及び有効期間

密閉容器

規格及び試験方法

性状

本品は特異なにおいがある。

確認試験

本品1包を白紙上に広げ,各生薬を外観的に選別し,それぞれの生薬につき,次の試験を行う。

(1)トウキ
外面は暗褐色~赤褐色で,縦じわがあり,切断面は淡黄色~黄褐色を呈する。
特異なにおいがあり,味はわずかに甘く,後にやや辛い。
横切片を鏡検するとき,コルク層は 4~10 層からなり,その内側に数層の厚角組織が続いている。皮部には分泌細胞に囲まれた多数の樹脂道並びにしばしば大きなすき間がある。形成層は長方形に偏圧された数層の細胞からなり,明らかに皮部と木部を区別する。木部では多数の道管と放射組織とが交互に放射状に配列し,その外方の道管は単独または数個集まってやや密に配列してくさび状をなすが,中心部付近の道管は極めてまばらに存在する。でんぷん粒は径 19μm 以下,まれに 2~5 個の複粒があり,複粒の径は 25μm に達し,しばしばのり化している。

(2)センキュウ
外面は灰褐色~暗褐色で,切断面は灰白色~灰褐色,半透明で,ときにはうつろがある。質は密で堅い。特異なにおいがあり,味はわずかに苦い。
横切片を鏡検するとき,皮部及び髄には油道が散在する。木部には厚膜で木化した木部繊維が大小不同の群をなして存在する。でんぷん粒は,通例,のり化していて,まれに径 5~25μm のでんぷん粒を認めることがある。シュウ酸カルシウム結晶は認めない。

(3)シャクヤク
外面は褐色~淡灰褐色を呈し,横断面はち密で淡灰褐色を呈し,木部には淡褐色の放射状の線がある。わずかに特異なにおいがあり,味は初めわずかに甘く,後に渋くてわずかに苦い。
また,「シャクヤク」の確認試験を準用する。

(4)ジオウ
外面は黄褐色~黒褐色を呈し,深い縦みぞ及びくびれがある。質は柔らかく粘性である。横断面は黄褐色~黒褐色で,皮部は木部より色が濃く,ほとんど髄を認めない。特異なにおいがあり,味は初めわずかに甘く,後にやや苦い。
横切片を鏡検するとき,コルク層は 7~15 層で,皮部はすべて柔細胞からなり,外皮部に褐色の分泌物を含む細胞が散在する。木部はほとんど柔細胞で満たされ,放射状に並ぶ道管は側孔のある網紋があり,弱い木化反応を呈する。

(5)ソウジュツ
外面は暗灰褐色~暗黄褐色である。横断面は淡褐色~赤褐色の分泌物による細点を認める。しばしば白色綿状の結晶を析出する。特異なにおいがあり,味はわずかに苦い。
横切片を鏡検するとき,皮部の柔組織中には,通例,繊維束を欠き,放射組織の末端部には淡褐色~黄褐色の内容物を含む油室がある。木部は形成層に接して道管を囲んだ繊維束が放射状に配列し,髄及び放射組織中には皮部と同様な油室がある。柔細胞中にはイヌリンの球晶及びシュウ酸カルシウムの針晶を含む。

(6)バクモンドウ
紡錘形を呈し,長さ 10~25mm,径 3~5mm,一端はややとがり,他端はやや丸みをもち,外面は淡黄色~淡黄褐色で,大小の縦じわがある。皮層は柔軟性でもろく,中心柱は強じんで折りにくい。皮層の折面は淡黄褐色を呈し,やや半透明で粘着性がある。味はわずかに甘く,粘着性である。

(7)ニンジン
外面は淡黄褐色~淡灰褐色を呈し,縦じわがあり,横断面は淡黄褐色を呈し,形成層の付近は褐色を呈する。特異なにおいがあり,味は初めわずかに甘く,後にやや苦い。
また,「ニンジン」の確認試験を準用する。

(8)ゴシツ
表面は灰黄色~黄褐色で,多数の縦じわがある。切断面は灰白色~淡褐色を呈し,黄白色の木部を認める。味はわずかに甘く,粘液性である。
横切片を鏡検するとき,皮部はやや明らかな形成層によって木部と区別できる。木部の中心には小さい原生木部があり,これを囲んで同心円状の環状維管束が外方に配列し,柔細胞の中にはシュウ酸カルシウムの砂晶を含み,でんぷん粒は認めない。
また,「ゴシツ」の確認試験を準用する。

(9)オウバク
外面は灰黄褐色~灰褐色で,内面は黄色~暗黄褐色で,細かい縦線がある。
横断面は鮮黄色でやや繊維性である。横切面をルーペ視するとき,皮部外層は黄色で薄く,石細胞が黄褐色の点状に分布する。皮部内層は厚く,一次放射組織は外方に向かうにしたがい幅が広がり,それらの一次放射組織の間に,多くの二次放射組織が集まってほぼ三角形の師部を形成し,この組織に褐色を呈する師部繊維束が層積して接線方向に並び,放射組織と交錯して格子状を呈する。味は極めて苦く,粘液性で,だ液を黄色に染める。
また,「オウバク」の確認試験を準用する。

(10)ゴミシ
暗赤色~黒褐色を呈し,表面にはしわがあり,またしばしば白い粉を付ける。
果肉を除くとじん臓型の種子 1~2 個を認め,その外種皮は黄褐色~暗赤褐色を呈し,つやがあり,堅くてもろい。外種皮はたやすくはがれるが,内種皮は胚乳に密着し,背面に明らかな縫線を認める。酸味があり,後に渋くて苦い。

(11)オウレン
根茎の径は 2~7mm で,外面は灰黄褐色~褐色を呈し,輪節及び多数の根の基部を認め,横断面はやや繊維性で,コルク層は淡灰褐色,皮部は黄褐色,木部は黄色,髄は黄褐色である。味は極めて苦く,残留性で,だ液を黄色に染める。
横切片を鏡検するとき,コルク層は薄膜のコルク細胞からなり,皮部柔組織中にはコルク層に近い部位に石細胞群,形成層に近い部位に黄色の師部繊維の認められるものが多い。木部は主として道管,仮道管,木部繊維からなり,放射組織は明らかで,髄は大きく,髄中には石細胞あるいは厚膜木化した細胞を伴った石細胞を認めることがある。柔細胞には細かいでんぷん粒を含むが,結晶を含まない。
また,「オウレン」の確認試験を準用する。

(12)チモ
外面は黄褐色~褐色を呈し,質は軽くて折りやすい。横断面は淡黄褐色を呈し,これをルーペ視するとき,皮層は極めて狭く,広い中心柱には多くの維管束が不規則に点在し,粘液細胞又はその集合による多孔性を示す。味はわずかに甘く,粘液性で,後に苦い。
また,「チモ」の確認試験を準用する。

(13)トチュウ
厚さ 2~6mm の粗皮を除いた半管状又は板状の皮片である。外面は淡灰褐色~灰褐色で粗雑であるが,ときにコルク層が剥離され赤褐色を呈することもある。内面は暗褐色~褐色を呈し,平滑で細かい縦線があり,折ると白絹ようのグッタペルカ(熱可塑性のゴムよう物質)の糸が出る。わずかに特異なにおいがあり,味はわずかに甘い。
横切片を鏡検するとき,柔組織内にはグッタペルカを含む柔細胞があり,師部には石細胞層及び繊維層を認め,放射組織は 2~3 細胞列からなり,シュウ酸カルシウムの結晶を含まない。
また,「トチュウ」の確認試験を準用する。

乾燥減量

13%以下。

灰分

6%以下。

備考

加味四物湯

薬価

規格成分名称分量薬価計(円)
日本薬局方トウキ3.0g3.079.21
日本薬局方センキュウ3.0g2.276.81
日本薬局方シャクヤク3.0g2.878.61
日本薬局方ジオウ3.0g1.945.82
日本薬局方ソウジュツ3.0g2.577.71
日本薬局方バクモンドウ5.0g4.5422.70
日本薬局方ニンジン2.0g17.9735.94
日本薬局方ゴシツ2.0g1.913.82
日本薬局方オウバク1.5g2.734.10
日本薬局方ゴミシ1.5g12.5318.80
日本薬局方オウレン1.5g9.0313.55
日本薬局方チモ1.5g1.732.60
日本薬局方トチュウ1.5g3.14.65
全量31.5g144.30

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