成分及び分量または本質
規格 | 成分名称 | 分量 | |
日本薬局方 | ナファゾリン塩酸塩 | 0.05g | |
日本薬局方 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 0.1g | |
防腐剤 | 日本薬局方 | クロロブタノール | 0.2g |
潤滑剤 | 日本薬局方 | グリセリン | 5.0ml |
溶剤 | 日本薬局方 | 精製水又は精製水(容器入り) | 適量 |
全量 | 100ml |
製造方法
以上をとり,溶解混和して製する。なお,全容量は最大 30mL とする。ただし,プラスチック製容器を使用する場合は,当該容器は,昭和 48 年 9月 26 日薬発第 958 号通知〔透明性及び強熱残分を除く〕に適合する。
用法及び用量
成人(15 才以上)1 日 6 回を限度として,3~4 時間ごとに鼻汁をよくかんでから 1~2 回鼻腔内に噴霧する。
効能又は効果
急性鼻炎,アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:鼻づまり,鼻水(鼻汁過多),くしゃみ,頭重(頭が重い)
貯蔵方法及び有効期間
遮光した気密容器
規格及び試験方法
本品は定量するとき,
ナファゾリン塩酸塩(C14H14N2・HCl:246.74)0.045~0.055%及び
クロルフェニラミンマレイン酸塩(C16H19ClN2・C4H4O4:390.86)0.09~0.11%を含む。
性状
本品は無色澄明の液である。
確認試験
(1)本品 20mL に水酸化カリウム溶液(7→10)2mL 及びピリジン 5mL を加え 100℃で 5 分間加熱するとき,液は赤色を呈する(クロロブタノール)。
(2)本品 10mL を共栓試験管にとり,エタノール(95)10mL,水酸化ナトリウム試液2mL 及び塩化銅(Ⅱ)二水和物のエタノール(95)溶液(1→10)1mL を加え,振り混ぜるとき,液は青色を呈する(グリセリン)。
(3) 本品 20mL に水酸化ナトリウム試液 5mL を加え,ジエチルエーテル 10mL で抽出し,ジエチルエーテル層を分取する。この液 5mL をとり,溶媒を留去し,残留物をメタノール 5mL に溶かし,試料溶液とする。別にナファゾリン塩酸塩及びクロルフェニラミンマレイン酸塩標準品 0.01g ずつをそれぞれメタノール 10mL 及び 5mL に溶かし,標準溶液(1)及び標準溶液(2)とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液,標準溶液(1)及び標準溶液(2)5μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次にクロロホルム・メタノール・アセトン・アンモニア水(28)混液(73:15:10:2)を展開溶媒として約 10cm 展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得た 2 個のスポットの Rf 値は,標準溶液(1)及び標準溶液(2)から得たそれぞれのスポットの Rf 値に等しい。また,これらの薄層板に噴霧用ドラーゲンドルフ試液を均等に噴霧するとき,標準溶液(1)及び標準溶液(2)から得たスポット並びにそれらに対応する位置の試料溶液から得たスポットは,だいだい色を呈する。
定量法
本品 4mL を正確に量り,内標準溶液 4mL を正確に加え,更に水を加えて 10mLとし,試料溶液とする。別に 105℃で 2 時間乾燥した定量用ナファゾリン塩酸塩約 50mg及び 105℃で 3 時間乾燥したクロルフェニラミンマレイン酸塩標準品約 0.1g をそれぞれ精密に量り,水に溶かし,正確に 100mL とする。この液 4mL を正確に量り,内標準溶液 4mLを正確に加え,更に水を加えて 10mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μLにつき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液の内標準物質のピーク高さに対するナファゾリン塩酸塩及びクロルフェニラミンマレイン酸塩のピーク高さの比 QTa 及び QTb 並びに標準溶液の内標準物質のピーク高さに対するナファゾリン塩酸塩及びクロルフェニラミンマレイン酸塩のピーク高さの比 QSa 及び QSbを求める。
ナファゾリン塩酸塩(C14H14N2・HCl)の量(mg)
=WSa×(QTa/QSa)×(1/25)
クロルフェニラミンマレイン酸塩(C16H19ClN2・C4H4O4)の量(mg)
=WSb×(QTb/QSb)×(1/25)
WSa:定量用ナファゾリン塩酸塩の秤取量(mg)
WSb:クロルフェニラミンマレイン酸塩標準品の秤取量(mg)
内標準溶液 エテンザミドのメタノール溶液(1→1000)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 25~30cm のステンレス管に,5μm の液体クロマトグラフ用オクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:室温
移動相:アセトニトリル/ラウリル硫酸ナトリウムの薄めたリン酸(1→1000)溶液(1→500)混液(1:1)
流量:クロルフェニラミンの保持時間が約 10 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,内標準物質,ナファゾリン,クロルフェニラミンの順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。
備考
薬価
規格 | 成分名称 | 分量 | 薬価 | 計(円) | |
日本薬局方 | ナファゾリン塩酸塩 | 0.05g | ー | ー | |
日本薬局方 | クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 0.1g | 29.7 | 2.97 | |
防腐剤 | 日本薬局方 | クロロブタノール | 0.2g | ー | ー |
潤滑剤 | 日本薬局方 | グリセリン | 5.0ml | 0.87 | 4.35 |
溶剤 | 日本薬局方 | 精製水又は精製水(容器入り) | 適量 | 0.11 | 10.45 |
全量 | 100ml | 17.77 |
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