成分及び分量又は本質
規格 | 成分名称 | 分量 | |
日本薬局方 | ジブカイン塩酸塩 | 0.1g | |
日本薬局方 | タンニン酸 | 1.0g | |
基材 | 薬添規 | ハードファット又は適当な基剤 | 適量 |
全量 | 15g |
製造方法
以上をとり,坐剤の製法により製し,10 個とする。
用法及び用量
成人 1 回 1 個,1 日 3 回を限度とし,直腸内に挿入する。
効能又は効果
きれ痔・いぼ痔の痛み,かゆみ,はれ,出血の緩和
貯蔵方法及び有効期間
密閉容器
規格及び試験方法
本品は定量するとき,ジブカイン塩酸塩(C20H29N3O2・HCl:379.93)0.60~0.73%を含む。
性状
本品は褐色の坐剤である。
確認試験
(1) 本品 1 個をとり,ヘキサン 20mL を加え,40℃に加温して溶かす。冷後,水 10mL を加えて振り混ぜ,水層を分取する。これをろ過し,ろ液を試料溶液とする。
別にジブカイン塩酸塩 5mg を水 8mL に溶かし,標準溶液とする。これらの液につき,薄層クロマトグラフ法により試験を行う。試料溶液及び標準溶液 3μL ずつを薄層クロマトグラフ用シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製した薄層板にスポットする。次に酢酸エチル・エタノール(99.5)・アンモニア水(28)混液(50:5:1)を展開溶媒として約 10cm展開した後,薄層板を風乾する。これに紫外線(主波長 254nm)を照射するとき,試料溶液から得たスポットは標準溶液から得たスポットと色調及び Rf 値が等しい。
(2) (1)の水層 1mL に塩化鉄(Ⅲ)試液 1 滴を加えるとき,液は青黒色を呈し,放置するとき,青黒色の沈澱を生じる(タンニン酸)。
定量法
本品 10 個をとり,その重量を精密に量り,注意して細片とし,均一に混和する。
その約 1.2g を精密に量り,テトラヒドロフラン 40mL を加え,40℃に加温し,振り混ぜて溶かし,冷後,更にテトラヒドロフランを加えて正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて 50mL とする。この液を30 分間氷冷した後,ろ過し,初めのろ液 10mL を除き,次のろ液を試料溶液とする。別に定量用ジブカイン塩酸塩約 0.04g を精密に量り,テトラヒドロフランに溶かし,正確に25mL とする。この液 5mL を正確に量り,テトラヒドロフランを加えて正確に 50mL とする。この液 5mL を正確に量り,内標準溶液 5mL を正確に加え,更にメタノールを加えて50mL とし,標準溶液とする。試料溶液及び標準溶液 10μL につき,次の条件で液体クロマトグラフ法により試験を行い,内標準物質のピーク面積に対するジブカイン塩酸塩のピーク面積の比 QT及び QS を求める。
ジブカイン塩酸塩(C20H29N3O2・HCl)の量(mg)
=定量用ジブカイン塩酸塩の量(mg)×QT/QS × 1/5
内標準溶液 パラオキシ安息香酸ヘキシルのメタノール溶液(1→6000)
操作条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:240nm)
カラム:内径約 4mm,長さ 15~25cm のステンレス管に 5~10μm のオクタデシルシリル化シリカゲルを充てんする。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:ドデシル硫酸ナトリウム 3g を薄めたリン酸(1→1000)に溶かして 1000mL とする。この液 270mL にメタノール 730mL を加える。
流量:ジブカイン塩酸塩の保持時間が約 10 分になるように調整する。
カラムの選定:標準溶液 10μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ヘキシル,ジブカイン塩酸塩の順に溶出し,それぞれのピークが完全に分離するものを用いる。
備考
薬価
規格 | 成分名称 | 分量 | 薬価 | 計(円) | |
日本薬局方 | ジブカイン塩酸塩 | 0.1g | 377.2 | 37.72 | |
日本薬局方 | タンニン酸 | 1.0g | ー | ー | |
基材 | 薬添規 | ハードファット又は適当な基剤 | 適量 | ー | ー |
全量 | 15g | 37.72 |
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